もう何て書いたら良いのやら。
「フハハハハ! よく我々のことが分かったねお嬢さん」
私達を囲むような気配、これはー。
「どうでもいいけどさっきと言葉違ってない?」
「ど、どうでもいいなら気にするな!」
ムフ、まきぐも君と同じ様な反応、扱いやすいかも。
人影が三っ、村を背にして作戦を練っていた私達の前と左右の木の上に姿を現した。更にどうでもいいけど何でこの人達は高い所から現れるのだろう。
「クッ、インド人と銀色の変態と刀を背負ったライオンの着ぐるみが現れたわ!」
「お、お嬢様、レインボー〇ンとシル〇ー仮面とライオン〇です。正義の味方です」
「流石二号、博識ね。あ・・・・・・いじけないで、ちゃんと相手するから」
「そ、そうか、ちゃんと相手してくれるか」
「すまないなお嬢ちゃん、なんせこんな所まで来てくれる悪の組織が居ないものでのう」
「久々だからちゃんと立ち回れるか心配だ、あ、イカン、刀が錆びて抜けない!」
「チェーンが繋がってるだけですよ。お嬢様、宜しいでしょうか?」
「お嬢!」
「え、ええ、んっん、お前達、やっておしまい!」
「「「イーーー!」」」戦闘員達が一斉に、ハイルする。そしてー。
「イー」「イー」「イー」「イー」
水を得た魚のように飛び跳ねて正義の味方達に襲いかかっていく。だけどー。
「とう!」「てゃ!」「うりゃ!」「そうりゃ!」
明らかに当たっていないパンチやキックに次々に撃退されていく。仕方無いよね、戦闘員だもん。
「ハァハァ、おいどうしたっ」
息切れしている銀色の変ー、シルバーが声を掛けて来た。
「えっ、何?」
「こ、これで終わりじゃないだろ、ハァハァ」
「ハァハァ、んっ、か、怪人は何処に居る? ハァハァ、あ、暑い」
怪人? あぁ、今日は戦闘員しか連れて来てなかったよ。てか皆さん大分お年の様だ、技の切れがイマイチだった。
「怪人ですか? 今日はその怪人を迎えに来ました」
「ハァハァー……なに? 怪人を迎えに?」
もうその汗に濡れたターバンとマスクは外した方が良いよ。
「さ、酸素がー。クッ何者だお前はー、いや、その格好はテレビで見たことがあるぞ。クッ臭い」
いい加減着ぐるみ脱げよオッチャン。
「テレビで? お、おおっ! おぬしは『なぜなにじえいたい』の解説のお姉さん!!」