いいなー、みんなお休みで。
「3」「2」「1」「ドッカーン」
「わーい」「なぜなにじえいたい」
「みんなー元気ー、解説の和美お姉さんだよー。そしてー」
「僕は護衛艦の妖精まきぐも君さ!」
「さーてまきぐも君、いつも通り挨拶したから今日はスンナリ解説出来そうだね」
「ちょっと待ってお姉さん」
「えっ、また何かあるのまきぐも君。私なんかした?」
「いや、なんかしたわけじゃないんだけど、あのね、先週最後に変なことを言ってたよね?」
「あ、あれね、何よ足が臭いのは本当じゃない!」
「違う! それもなんだがそうじゃ無い、最後に言ったお化け屋敷の件だよ」
「お化け屋敷? あー、言ったわね最後に。それがどうしたの? やっぱり同居人が男だと問題があるの?」
「な、なに言ってるのかな、僕は一人で住んでるんだよ」
「あれ? 気付いてると思ってたのに気付いてないの? ずっとまきぐも君の隣に居たじゃない」
「う、実は薄々気が付いてたんだが・・・・・・、やっぱり居るのか僕の部屋に」
「ええ、同じ筋肉モリモリの人が。私が部屋に入ると睨んでくるのよ」
「時々自分の体臭じゃない匂いがしたり、金縛りにあって後ろから抱き付かれたりした・・・・・・」
「えっ! 掘られたの?」
「掘られてない! あの時は何とか金縛りを解いて振りほどいたよ」
「チッ、じゃあ今度お母さんと行くね、まきぐも君の部屋」
「今舌打ちー、え? お姉さんのお母さん?」
「うん、お母さんねこーゆーの得意なんだ。時々部屋ごと無くなったりするけど」
「おい、それはどう言うー。いやこの話は後にしよう、そろそろ解説を始めないと」
「ハッ、そうね、解説を始めるわ。今度こそ発射された魚雷の走るコースを解説するわ」
「うん、僕も凄く興味があるよ」
「発射された短魚雷は海へと落ちるわね、第一関門はその進入角にあるの」
「第一関門? どう言うこと?」
「魚雷には予めコースが決められていて進入角が変わると後がガタガタになるの、途中で修正が効かないのよ」
「あー、ズレたからチョット修正とかができないんだ」
「だけど海にはウネリがあったり艦自らが出す波があるの、滅多に無いことだけど海中に突入できなくて波に浚われる短魚雷もあるのよ」
「波乗りピカチューならぬ波乗り短魚雷だね」
「ふ、古っ。みんな分かんないわよそれ」
「いいから続き、続けてお姉さん!」
「ええ、うまく設定された角度で海中に入ったら次は設定された深度まで潜るの。そしてそこから探査が開始されるわ」
「短魚雷は音を聞いて潜水艦を捜すんだよね?」
「そうよ、あ、でもね自分から音を出すこともあるの。これをアクティブ魚雷と言うの、音を出さないのがパッシブ魚雷ね」
「アクティブとパッシブか、なんかパッシブの方が音を出してる感じがするね」
「ん? 私はいつもアクティブ・ハートよ。あ、しまった、もう時間だよまきぐも君」
「あらー、また変な所で終わっちゃうね」
「来週も魚雷のコースを開設するわよ」
「まだ途中なんだね、それじゃあみんなー」
「「バイビーー」」
ガタン、と終わりのフリップが落ちてくる。