魚雷ネタが続くよ。
「3」「2」「1」「ドッカーーン」
「わーい」「なぜなにじえいたい」
「まきぐも君私思うんだけど」
「い、いきなり挨拶も無しに何を言い出すんだよお姉さん!」
「良いから聞いて、私まきぐも君は絶対に飲食店グループに行くべきだと思うの。秘密結社じゃまきぐも君の才能がもったいないわ」
「またその話か、この間も断っただろ? 僕は一大決心して正義の味方から悪へと落ちたんだよ」
「でもでも、あんな、あんなハムとキュウリとマヨネーズだけしか挟んでないサンドイッチがー、あんなにもー、何と言ったら良いの? 言葉に表せないほどお、美味しいなんて!」
「ビンボーが長かったからな、安い材料で如何に美味しく作るかに一時期挑戦してたんだ。それだけだよ」
「挑戦? ならなら他にもー」
「うん、あとお茶漬けとパンの耳とー、あーやはりキュウリだな。キュウリを混ぜるとどんな物でも美味しくなったよ」
「えっ、お茶漬けやパンの耳にもキュウリを?」
「もちろん」
「マジでこれはー、まきぐも君はキュウリに愛されているのね、素晴らしいわ!」
「いや~、それほどでもー。ハッ、まってお姉さん今はそんなことを話してる場合じゃないよ。解説を始めないと」
「そうね、これが終わったらジックリ話しましょうね」
「う、うん、分かったよ。だから早くー」
「はい、解説の和美お姉さんだよー。宜しくねー」
「わっ、あ、えっと護衛艦の妖精まきぐも君さー」
「それじゃあ今日のお題、護衛艦から発射される短魚雷がどんな風に潜水艦を捜すかを解説するわね」
「わーい、今日もやっと始まったよ」
「チャチャ入れないでねまきぐも君。先ずは短魚雷を発射する短魚雷発射管から解説よ」
「あ、僕知ってるよ、筒が三っ束ねてあるんだよね? 前と後ろから見ると三角おにぎりの形なんだ」
「うん、まあそんな形ね。これがホスの301チャーリーと言う型番で昔も今もほとんど形は変わって無くて現在も使われている息の長い武器なの」
「昔の爆雷タイプは無くなっちゃったからね。僕に搭載されているボフォースが最後の爆雷じゃないかな」
「そうね、話を戻してこの発射管は空気圧で魚雷を発射するんだけど、空気を注入するのに時間が掛かるのよ。発射管のお尻に丸いのが付いていてね、これが重いのよ」
「へえ、まあ短魚雷とはいえ人が二人抱き合ったような大きさだから打ち出すのには相当な圧力がいるよね?」
「いよいよ撃つ時は発射管を旋回させて左右45°にするの、これは手動よ」
「発射管には動力が無いんだね」
「発射はソナー室と同時にボタンを押して発射するの」
「遠隔操作でも発射が可能なんだ」
「そしていよいよ発射するんだけどー残念、時間が来てしまいました」
「えー! まだ魚雷が走るコースの話ししてないじゃん」
「仕方無いわね、又来週と言う事で。因みに実弾は発射しないわよ、撃つのは訓練弾で爆薬の代わりに計測機器が入ってるの」
「じゃあみんな、次回を楽しみにしててね。それじゃー」
「「バイビーー」」
ガタン、と終わりのフリップが落ちてくる。