そろそろ途中で止まっている小説の続きでも書こうかしら。どれがいい?
「終わった終わったー。さーてまきぐも君、またカッパ巻き作ってくれる?」
「カッパ巻きで良いんならいくらでも作るよお姉さん」
「ヤッター! 直ぐ行こう早く行こう」
「待って引っ張らないでよ、すっぽ抜けちゃうでしょ! それにそれなりの準備が必要だから明日の昼過ぎに来てよね」
「えっ? 明日まで待てないよー、準備ってキュウリや海苔を買ってくるだけでしょ?」
「・・・・・・お姉さん、カッパ巻きをなめちゃいけないよ。カッパ巻きは酢飯がいのちなんだから、それにそこらのキュウリや海苔じゃああの味は出せないよ」
「そ、そうなんだ、やっぱりあのカッパ巻きはただのカッパ巻きじゃあないんだね?」
「そうだよ、一族が編み出した先祖代々からの究極のーおっと、これ以上は言えないよ」
「一族が? たしかまきぐも君の一族はB級のー」
「・・・・・・否定はしないが由緒正しき正義の味方一族さ」
「そう言えば怪人になる話しはどうなったの? やっぱり反対されちゃった?」
「い、いや、反対に喜ばれた」
「なんで!? 正義の味方が怪人に、悪になるんだよっ! 普通殺されるか良くて監禁されるわよ」
「殺されねえよ! ただ闇に落ちる正義の味方と言うのがもの凄く格好いいらしい。たまにそんなアクセントを入れるらしいんだよ」
「アクセント? 定番と言えば定番なのかしら。まあ一族の承認を得たなら大手を振って怪人になれるわね」
「怪人怪人って、さっきから言ってるけど僕をどんな怪人にするつもりなのさぁ」
「そうねー、怪人カッパ巻き! てぇのはどうかしら? 二段変身でキュウリを持ったカッパになるの」
「辞める怪人になるの止める!」
「ワガママ言うとクチビル毛にしちゃうわよ」
「そ、それだけはカンベンしてくれ」