皆さんいかがお過ごしですか? 昼間歩いただけでクラクラしますね。
「3」「2」「1」「ドッカーン」
「わーい」「なぜなにじえいたい」
「ヤッホー、みんな元気してるぅ。解説の和美お姉さんだよ、そしてー」
「僕は護衛艦の妖精まきぐも君さ」
「なんかこの挨拶久しぶりだね、まきぐも君」
「そうだね、最近いろいろあったから」
「うん、でも今日は直ぐに本題に入るよ。今日のテーマは『追尾魚雷の秘密』です」
「おおっ、パチパチパチパチ。本来こうでなくちゃ、いつも変な事ばかり話していたからね」
「ま、まあそこの所は反省しているわ。私も一……二割ぐらいは悪かったと思ってるの」
「そんなお姉さん、まさかー」
「あー、どうせまきぐも君は半分以上私が悪いと思ってるんでしょ?」
「いや、まさかお姉さんが二割も悪いと思っているなんて信じられないよ。てっきり私は全然悪くない! って言い張るのかと思ってたよ」
「……そう、まきぐも君の中の私ってそんなー。フン、もういいわよ、フン、フンだ」
「えっ、か、和美お姉さんいじけないでよ、謝るから解説始めよ、ね?」
「・・・・・・ヤダ、もう今日は解説しない。フンだ」
「えーーーっ! そんなお姉さん頼むよ、解説してよぉ」
「回らないお寿司」
「えっ?」
「回らないお寿司連れてってくれるなら」
「おま、いい加減にしろよ! いつまでそのネタ引きずってるだよ。そんな金あるわけないだろ!」
「じゃあヤダ」
「クッ、分かった、連れてってやろうじゃないか回らないお寿司」
「ほ、本当に?」
「ああ、男にーじゃなかった妖精に二言をないよおねえさん」
「ヤッター、じゃあ解説を始めるわね」
「結局時間を半分以上使っちゃってるよ」
「気にしない気にしない、望みは高く果てしなく! なんちゃって」
「もう突っ込まないからさっさとはじめてよ!」
「はいはい、まきぐも君は長魚雷と短魚雷があることは知ってるわね?」
「それぐらい知ってるさ、長魚雷は潜水艦が搭載する言葉道理長い魚雷で、短魚雷は護衛艦が搭載する対潜水艦用の短い魚雷さ」
「正解、流石護衛艦の妖精ね。じゃあ魚雷の先端、先っちょの形は知ってる?」
「えっと、潜水艦と同じ丸くなってて先端に信管が付いてるんだよね?」
「ブッブー、不正解です。それは追尾しない昔の魚雷ね。今の魚雷の先端はまっ平なの」
「そんな、先端が尖ってないと水の抵抗があるじゃないか。それだとスピードも距離もー」
「はいはい、スピードを多少犠牲にしてでも追尾させるためには仕方がないの」
「う、うーん、イマイチ納得できないな。なんで先端を平らにするの? 信管は?」
「うん、その解説はまた来週ね。時間になつちゃった」
「えー、またあなのぉー、前半お姉さんがだだ捏ねるから」
「駄々っ子みたいに言わないでよ、大体まきぐも君が悪いんだからね」
「ヘイヘイ、僕が全部悪いんです」
「……分かればいいのよ。それじゃあみんなー」
「「バイビーー」」
ガタン、と終わりのフリップが落ちてくる。