ああっ、土日書かなかったから二人しか来てない。
「3」「2」「1」「ドッカーン」
「わーい」「なぜなにじえいたい」
「バイビーー」
「お、お姉さん何最初から別れの挨拶してるの!?」
「いやー先週言えなかったから今言っとこうと思ってね。まきぐも君も一緒に、さぁ」
「ダメだよお姉さん、いきなり終わっちゃうよ。ほらスタッフが終わりのフリップカメラの上に慌てて用意してるよ」
「あ、ごめんなさい今のなしで。改めて護衛艦の妖精ーじゃなかった解説の和美お姉さんだよー」
「もう、護衛艦の妖精は僕だよ。パニクってるでしょお姉さん、落ち着いて」
「うっ、そんなことはー……チョッチテンションが高くなってるだけだよ」
「いいから深呼吸して、それから始めよう。ほら吸ってー」
「スーーー」
「もっと吸ってー、ハイそこで止める!」
「スーーうぐっ!」
「おー震えてる震えてる、相変わらず胸だけは大きいねお姉さんは」
「プッハ―――、レントゲンの撮影かっ! 何させるのまきぐも君!」
「ハハ、落ち着いたかな? さぁ解説を始めよう」
「落ち着けるわけがー、あーいえ、案外落ち着いちゃった。ありがとねまきぐも君、それじゃあ今月のお題で『魚雷』について解説するわ」
「わ、わーい、初めての武器解説だね」
「そうだっけ? まあ良いわ。さて、魚雷は当たり所が悪ければ一発で大きな船を沈めることができる武器なの」
「そうだよね僕達護衛艦にもし当たったら、速真っ二つだよ」
「日本は大戦中この魚雷の先進国だったのよ、長大な距離を走れて航跡が見えずらい酸素魚雷を開発してるの」
「へえ、でも追尾はしないんだ。でもそれで次々に米艦隊をー」
「追尾は当時の日本には無理よー。水雷戦隊も活躍したんだけど、酸素魚雷は整備や扱い方が難しかったので思う様に戦果が挙げられなかったの」
「フーン、今の魚雷の動力がバッテリーや燃料になってるからねー」
「で、でも酸素魚雷には有名な話があるのよ」
「どんな話?」
「敵の艦に向けて発射した魚雷が外れてね、でもその魚雷が違う海域を走っていた別の敵に偶然命中したって話。酸素魚雷の長大な航続距離が成せる業ね。あと遠く離れた島の砂浜に乗り上げた魚雷もあるのよ」
「それって運が悪けりゃ味方に当たってた、てえことだよね?」
「……そ、そうね、そうとも言えるわね。あ、あー、今の魚雷はもし外れても海水で溶ける場所から海水が入って来て沈んでしまうから安全なのよ。ズーツと走り続けたりしないわ」
「……フッ、へー、今はそんな安全装置があるんだー。ほー、へー」
「あ、もう今日は時間みたいね」
「え? もう少しあるんじゃないお姉さん?」
「いいえ、今日は早めに切り上げます。またバイビーが言えなくなってしまってもいいのまきぐも君は」
「どんだけバイビー言いたいんだよ」
「いいから、行くわよまきぐも君。せーの!」
「「バイビーーー」---」
ガタン、と終わりのフリップが落ちてくる。