フウ、なんか変な方向にー。
ガタン、と終わりのテロップが落ちる。
「いや~今回も来週に続ける事ができて良かったー」
「お、お姉さん確か今日はそ、そのー真弓さん達が来るんじゃ無かったの?」
「あ、そうだった。でも少し遅れるって言ってたからー、まだ来ない所を見ると今日は止めたのかな?」
「えっ、そうか・・・・・・」
「なに? 妹に会いたかったの? お兄ちゃん」
「ば、バカ、そんなんじゃーあ、き、来た!」
「あ、ホントだ。おねーちゃーん、こっちこっち。育美ちゃんも一緒だね」
「げっ! お、おい、真弓さんの後ろのー」
「そうよ、小学四年生には見えないでしょう」
「見えないも何も・・・・・・マジ、か?」
「遅いわよお姉ちゃん、もう本番終わっちゃったよ」
「あー、ごめんなさい。車が混んじゃっててー、アラ、こんにちはまきぐも君。ほら育美恥ずかしがらないで挨拶しなさい」
「・・・・・・は、初めまして出素戸呂井育美と申します。・・・・・・お、お兄様」
「・・・・・・」
「フフッ、驚きのあまり声も出ないのね。やったわお姉ちゃん」
「お母様、わたくしやはり・・・・・・こういうのはー」
「か、和美お姉さんチョットこっち来て」
「え、なになに、分かったから引っ張らないで」
「おい、どう見たって小学生じゃ無いだろ、身長百八十以上あるんじゃないか、体も・・・・・・胸もデカいしー何というかー、格闘技やってそうな体格ー」
「でもおしとやかで可愛いでしょ? お嬢様って感じで」
「う、そうなんだが・・・・・・顔がメチャ小さくて、しっとりした赤みがかった髪、少しウエーブが掛かっていてー。しかしー」
「好みでしょ? まきぐも君の」
「和美、もうそのへんで良いんじゃなくて?」
「えーー、もうバラすの?」
「和美お姉様、わたくしもう・・・・・・恥ずかしいです」
「そうね、もう脱いで良いわよ育美」
「脱ぐ? どういうことだ? バラすって何をー」
プシューーー! テロップが吹き飛んで蒸気だらけのスタジオが映し出される。
蒸気が薄くなり蒸気の発生源の育美が膝を付くと蝉が脱皮するように育美の背中が割れて二回り小さなスクール水着の育美が出て来た。
育美は後ろに待機していたメイドからタオルを受け取り汗を拭く。
「お母様、これやっぱり蒸れますわ。改良して下さい」
「こ、これはー」
「フフーン凄いでしょ? 内の会社の1部門が開発しているボディースーツよ。別名モビルスーツ」
「お前ん所は開店休業だってー」
「秘密結社部門はね。だけど他の会社は順調よ。聞いたこと無い? トロイ製薬とかトロイ建築にトロイ警備保障」
「・・・・・・ある、もしかしてお前、いや和美お姉さんて・・・・・・お嬢様?」
「いやーねー、お嬢様は一人娘の育美ちゃんよ。私はーもう・・・・・・、家を出た身だから」
「和美ー」「お姉様・・・・・・」