チョイと休憩のつもりがー、長くなったな。
「3」「2」「1」「どかーん」
「わーい」「なぜなにじえいたい」
「やあみんな、僕は護衛艦の妖精まきぐも君だよ。そしてー、……おい」
「……よし決めた! 今日は階級やっちゃう!」
「えっ! もしかして今決めたのお姉さん?」
「うん、そうだよ。あ、解説担当の和美お姉さんだよー」
「大丈夫なの? いろいろ調べたり勉強した方がいいんじゃない?」
「まきぐも君、一つ言っておくわ」
「な、なに?」
「私はね、勉強が嫌いなの」
「い、言い切ったねお姉さん。まぁ薄々感じてたけど、それでよく解説なんか始めたね」
「え? そうね、たまたまこーゆーのが好きで色々読んだりゆっくり動画見てたから、もしかしたら出来るんじゃないかなーって」
「思っちゃったんだ」
「うん、だからね私が言う事は多分本当の事が混じっている嘘だと思った方がいいよ」
「またまた言い切ったねお姉さん。じゃあこれから解説する階級もー」
「うん、本当の事が少しはあるかな?」
「おおい、宮ちゃん大丈夫かこの子、このまま使ってー」
「わお! バイトのくせにお偉いさんをチャン付け? 流石元ヒーロー」
「クッ、えっ? このまま行けって、いいのかよ……仕方ない。
-じゃあ和美お姉さん、始めてよ階級の解説」
「相変わらず切り替えが早いわね。んっんー、先ずは下から順番に階級を紹介していくわね。高校を卒業して入隊すると二等海士に任命されます」
「じゃあ大学や中学卒では違うの?」
「海自ではあまり聞かないけど中卒はどうだったかなー、大学出はいきなり曹長だった気がー」
「いきなり怪しくなってきたねお姉さん」
「もう、意地悪なんだからまきぐも君は。プンプン」
「あ、誤魔化そうとしてるね? お姉さん」
「う、うるさい、まきぐも君は暫く質問禁止! 質問しても答えません」
「そ、そんな僕のー」
「変な質問ばかりするまきぐも君が悪いの、私が決めたの。じゃあ解説をつ続けるわね」
「横暴だよ、質問するのが僕の仕事なんだよ」
「教育隊を出て艦に配属されると半年ぐらいで一等海士になります」
「無視かよ、半年ぐらいって何? ちゃんと何ヶ月で一士になるのか言ってよ」
「い、一等海士になった後一年ぐらいで海士長になれます。ここまでは試験とかはありません」
「本当に? また適当に言ってない?」
「一般に! 一般に士長までは臨時雇いで、三等海曹から本雇いと言われているのは士長から三曹になるには試験と面接があります」
「ほうほう、それで士長になったら直ぐその試験を受けられるの?」
「す、直ぐは無理よ。これも半年以上待たないとー」
「あれ~? 僕の質問には答えないんじゃなかった?」
「うーーもう! 分かったわよ、普通に質問して! やりにくいわ」
「うん、分かってくれたら良いんだよ。で、その試験と面接なんだけどー」
「ええ、この時バブル期に入隊した人達には相当厳しい試験だったわ。なにせ公立高校入試試験波の問題だったから」
「えっ、さっき高校卒って言ってたじゃないか、入試問題ならー」
「なに言ってるのまきぐも君、今とあの頃とは完全に違うの。あの頃自衛隊に入るのは『バカばっか』だったんだから」
「ええーっ、どう言うこと?」
「それはねー、ああっと残念もう時間みたいね」
「あっ、そうだね。何だか来週が楽しみになってきたよ」
「まきぐも君がこんな話しに飛びつくなんて以外ね。それじゃあみんなー」
「「バイビーー」」
ガタン、と終わりのテロップが落ちてくる。