最近訪問者一桁なんだけど、これのせい?
「3」「2」「1」「どかーん」
「わーい」「なぜなにじえいたい」
「はーいみんなー、解説の和美お姉さんだよー。そしてー」
「僕は護衛艦の妖精、まきぐも君さー。さて和美お姉さん、いよいよこの体験談の解説だね」
「え、いや、そのー今回はー」
「えっ、違うの?」
「ええ、今回は『航海灯』について解説しようと思います。体験談の解説はまた今度ね」
「・・・・・・面倒になったんだね?」
「ち、違うのまきぐも君、確かにやりにくいなーとは思ってたけど、まだ他に解説するのが残ってたので」
「フーン、まあいいよ。で、今回は航海灯なんだね?」
「・・・・・・年下のくせに」
「えっ、なに?」
「いいえ、なんでも。じゃあ航海灯について解説するわね、護衛艦の航海灯は右舷灯と左舷灯、ゾウゲン灯マスト灯及び艦尾灯、合計五個の航海灯があるの」
「お姉さん待って、マスト灯は分かるけどゾウゲン灯って何?」
「うっ、ゾウゲン灯はマスト灯の斜め下にあって、多分護衛艦の艦首灯の代わりだと思うの。名前の由来はー、ごめん知らない・・・・・・」
「へー、解説なのに知らないんだー。もう少し勉強した方が良いんじゃない?」
「クッ、バイトのくせに・・・・・・」
「え、何か言った?」
「え? いえ本当にごめんなさい、今度調べてくるわね。でね、右舷灯が青で左舷灯が赤なの、その他は白灯になります」
「ほかの貨物船とか漁船も同じなの?」
「いいえ、両舷灯は同じだけどゾウゲン灯があるのは護衛艦とかの戦闘艦だけなの。だから見分けることができるの」
「なら普通の船はゾウゲン灯がないだけなの?」
「小さな船ならマストと両舷灯だけなんだけど、貨物船ぐらいになると船首と船尾にも航海灯が点くわね」
「航海灯って夜になったら点すんだよね? いつ頃?」
「それは日没よ、護衛艦は灯火管制が掛かって航海灯以外明かりを外に漏らさないように出入り口に工夫するのよ」
「どんな工夫をするの?」
「まず出入り口には小さな壁や上下真っ黒の通路を作ります、そして薄い壁を二枚通路の半分を隠すの。これでハッチを開けても中の光が漏れないわ」
「へえ、そんな工夫があるんだ」
「その他にも乗員が持っている懐中電灯にはビニールテープを貼って光を弱くしているのよ」
「なるほど、徹底してるんだね」
「さて、話を戻して夜の航海のー」
「あーっと和美お姉さん、いつもの時間になったみたいだよ」
「やったー、次回も続けられるわ!」
「でも何だか体験談の解説になってるような気がしないお姉さん?」
「気のせいよ! 気にしたら負けよ」
「う、うん、それじゃあみんなー」
「「バイビーー」」
ガタン、と終わりのフリップが落ちてくる。
「フーー、今日も何とか終わったね。来週までにちゃんと勉強してきてね和美お姉さん」
「ねえまきぐも君」
「なに? お姉さん」
「あなた生意気よ、私よりニコも下のくせに」
「チョット待て、四コだろサバよぶんじゃ無い!」
「クッ、バイトのくせにバイトのくせにバイトのくせに! 偉そうにして!」
「お前はパートだろうがっ! いい加減にしろ!」
「もう! うちの秘密結社に雇ってやんない」
「え・・・・・・、ゴメンナサイ、今後気を付けます」
「フン、分かれば宜しい」