災い転じて福となす?
荒天準備。海は荒れる物である。なのでー船酔いもする。
一度書いているかも知れないがもう一度書いちゃおう。
私が初めて船酔いの様な物を感じたのは教育隊でカッターに乗った時だ。
陸に上がっても足下がずっとユラユラと揺れている感じだったのだが、別に気持ち悪くは無かった。
初めて船酔いになったのは「まきぐも」に乗ったときだ。
食事も喉を通らず、ずっとトイレに駆け込んでは吐いていた。
中には血反吐を吐く人も居たようで、そんな人は陸上勤務になる。
当然見張りをしているとトイレに行けないので、その場で吐くことになる。
なので新しい乗員が乗り込んでくると艦橋横に一筋の線が下に向かって入ることになる。
胃液がペンキを溶かして流れる為だ。
そんな時私は何時ものように見張りに立つとー「ウブ、ゲッ」と軽く吐いた、しかしそれは下からの風で舞い上がり少し後ろに居た砲術士にかかってしまったようだ。
「ん? お前今唾か何か吐いたか?」
「えっ、はい、チョット・・・・・・済みません」
「ギャッ! お前下ろったな!」
砲術士は慌てて艦内に戻っていきました。その後砲術士はー。
「おい、酔わないようにするには艦が上に跳ねたときに頭を横にするといいぞ」
と、教えてくれました。私がそれを実戦していると艦長が。
「ん? 何をやっとるんだチミは」と言ってきたので。
「はい、砲術士がこうやると酔わないと教えてくれました」
と話してから暫くして砲術士がニコニコしながら私の所に来て。
「おい、さっき言ったこと艦長に言ったのか?」
「はい、何をやっているのかと聞かれましたので」
「そ、そうか、うん、そうかそうか」
と上機嫌で帰って行きました。どうやら褒められたようですね。