表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
革職人のおじさん転生したらドワーフだったので最高の武具を作ります。  作者: 爆裂超新星ドリル


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

8/52

第3話「雷鳥の翼」

翌朝、コウジが工房の掃除をしていると、約束通りハーピーの少女が訪れた。

「お、おはようございます……!」

「ああ、おはよう。入ってくれ」

少女は緊張した様子で工房に入ってきた。翼をたたんで、椅子に腰掛ける。

「えっと、昨日は名前を聞いてなかったな」

「あ、はい!フィーって言います!」

「フィーか。よろしく」

コウジは作業台の向かいに座った。

「で、どんな装備が欲しいんだ?」

「あの、その……」

フィーは恥ずかしそうに翼を広げた。

淡い青色の羽毛が美しい。翼の長さは両翼合わせて三メートルほどもある。

「私、斥候をやってるんです。空から敵の動きを見たり、情報を伝えたり……」

「斥候か。それは大事な仕事だな」

「でも、翼があるから……普通の鎧は着られなくて……」

フィーは困った顔をした。

「背中に翼が生えてるでしょ?だから、背中部分がある鎧は着られないんです」

「なるほど」

コウジはフィーの体型をじっくりと観察した。

上半身は人間とほぼ同じだが、背中から巨大な翼が生えている。腕の代わりに翼があるわけではなく、腕とは別に翼がある。つまり、腕が二本、翼が二枚。

「それに、重い鎧だと飛べなくなっちゃうんです」

「軽量な装備が必要なんだな」

「はい!それと、翼の動きを邪魔しないもの……」

フィーは真剣な目でコウジを見つめた。

「あの、作れますか……?」

「正直に言うと、作ったことはない」

「やっぱり……」

フィーは落胆した表情を浮かべた。

「でも、作ってみたい」

「え……?」

「俺、異種族の装備を作るのが好きなんだ。普通の職人が作らないものを作る。それが、面白い」

コウジは笑った。

「だから、挑戦させてくれ」

「本当ですか!?」

フィーの顔が輝いた。

「ただし、素材が必要なんだが……」

「あ、それなら!」

フィーは嬉しそうに言った。

「昨日、雷鳥を狩ったんです!その羽と革、使えますか?」

「雷鳥……!」

コウジは興奮した。

雷鳥――電撃を操る魔獣。その羽は軽量で、しかも雷属性の特性を持っている。

「見せてもらえるか?」

「はい!」

フィーは背負っていた袋から、羽と革を取り出した。

鮮やかな青色の羽。触れると、わずかにピリピリとした感覚がある。

『素材解析』


【雷鳥の羽】

品質: 上

特性: 超軽量、雷属性付与

付与可能効果: 軽量化(中)、雷耐性(小)、雷属性攻撃(小)

備考: 飛行能力を持つ魔獣。羽は非常に軽く、装備に適している


「これは……素晴らしい素材だ」

「本当ですか!?」

「ああ。これで胸当てを作れば、軽くて、翼の動きも邪魔しない装備ができる」

「やった!」

フィーは嬉しそうに翼を羽ばたかせた。

「じゃあ、お願いします!」

「わかった。ただ、時間はかかるぞ。二週間はみてくれ」

「大丈夫です!待ちます!」

「あと、料金なんだが……」

「素材持ち込みなら、加工費だけでいいんですよね?メディアさんから聞きました」

「ああ。じゃあ、銀貨十枚で」

「安い!ありがとうございます!」

フィーは深々と頭を下げた。

「じゃあ、二週間後にまた来てくれ」

「はい!楽しみにしてます!」

フィーは工房を出ていった。翼を広げて、空に舞い上がっていく姿は、本当に美しかった。

コウジは一人、工房に残された。

「さて……どう作るか」

新しい挑戦が始まった。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ