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この作品には 〔残酷描写〕が含まれています。
苦手な方はご注意ください。

マダムXの殺害動機

作者: 神崎ミア

 マダムXが殺害された。

死因は窒息。部屋には一本のロープ。密室で、足元には遺書があった。

探偵、ソイはこの真相は明らかな彼女の自殺だと断定し、

警察に連絡をとった。

だが、彼女の給仕をしていた男が言った。


「マダムは他殺に違いない。」


屋敷がざわめきついた。

ソイは、何故そんな事を言ったのか男に尋ねた。

給仕は言った。


「何故なら俺が殺したからだ」


男はそう言った。

その男の言葉に、庭師の老人が声を上げた。


「いや、マダムはワシが殺した」


その庭師の言葉に、マダムの娘が反論した。


「いいえ、アタシが殺したの」


そんな娘を庇うように、ミスXが優しく言った。


「妻を殺したのは私」


しかしそんなXを哀れんで愛人が、


「私が殺したと疑われてしまうかと思ったのに」


そうこう聞いていた姑が耐えかねて、


「あたしゃ聞き間違えても記憶は違わん。あの女ならあたしが殺した」


するとメイド数人が、


「奥様は私どもが始末しました」

と、言い出した。


ソイは困惑した。

彼女は窒息。凶器があるとすればそれはおそらく

あの垂れ下がったロープだろう。

そのことは彼女の首元がまざまざと証明している。

誰かが嘘をついている。ソイは尋ねた。


「マダムの殺害動機を教えてください」


そのソイの問いかけに、全員が口をそろえて

同じ事を口にした。


「こう言えばアナタが自首するかと思って」



つまり、皆が嘘をついていたのだった。

探偵のソイは後日、屋敷を警察と共に後にした。


因みに、ソイが何故マダムを殺さねばならなかったかは、

別の話である。


end

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