胸騒ぎ
翌日は日曜日だった。
旦那も息子も休みなので、ゆったりとした朝を迎える事ができた。
家族全員で休みなんて滅多に無いから、皆でショッピングモールにでも行こうかと、私が提案したが、息子から「友達と遊びに出掛けるから行かない」と、断わられてしまった。
仕方なく、旦那とデートになってしまった。
旦那はなぜかウキウキ。
やることをやってから出掛けようと、旦那に掃除機をかけるように指示し、私は乾いた洗濯物をたたみ、新たに洗濯してあった衣類を干しにかかった。
トイレ掃除を終えて、出掛ける支度をする。
支度を終えて外に出ると、 息子の自転車がない。いつの間にか出掛けていたようだ。
旦那の車に乗り込むと「俺の靴、もうダメになったんだけど、買ってもいい?」と子供のように言った。
私は 「買えば」とポツリ。
(可愛い奴め。時々子供っぽいところがあるんだよね)
「マキも何か買って良いよ」と笑顔で言った。
(欲しい物があったら、あんたの許可がなくても買うわ)
田舎のショッピングモールだけど、なかなか広くて、隅々まで見て回ったら、結構な運動量だ。
旦那と私、それぞれに目的の物を買い、ショッピングモール内のレストランで昼食を取る事にした。
「 私、 スパカツにしよっと!」
「俺は、エスカロップにする!」
腹ごしらえが出来て、二人ともご満悦。
昼食を終えて帰宅の途につく。
広い店内をあちこち歩いたので、家に帰ると、ぐったりだった。
少し昼寝をした。
目を覚ますと、スマホに沙織ちゃんからメールが来ていた。
『お休みのところすみません。急な話なのですが、私の仕事が終わったら、会えませんか?メールや電話よりも、会って話したい事がありまして』
との事。
『仕事終わるの16時だっけ?』
『はい。私、今日、財布持ってくるの忘れちゃって、一回家に財布を取りに行ってから迎えに行きますね。都合、どうですか?』
『大丈夫だよ。迎えに来るの、16時半~17時くらいになるのかな?子供のお迎え、間に合うの?』
『だいたいそれくらいになりそうです。子供の迎えは旦那にお願いします』
『了解!じゃ、待ってます!』
『すみません。宜しくです』
(なんだろう?急に会って話したいなんて、会社で何かあったんだろうか?)ちょっとした胸騒ぎを覚えた。
夕方に出掛ける事になった旨を旦那に伝えた。
17時を過ぎても、沙織ちゃんは来なかった。
いつもは約束の時間より早めに来るんだけど……
遅れるなら電話かメールくれるはずだし……
私からメールを送ってみた。
『大丈夫?何かあった?』
なかなか既読にならない。
( 事故にでもあったのかな……)
心配になった。
息子が珍しく早く帰って来たので、あらかじめ作っておいた夕食を食卓へ並べ始めた。
おかしい。
約束の時間から1時間が過ぎてもメールが既読される事はなかった。
※スパカツとはミートスパゲッティにポークカツが乗った最悪感満載の食べ物である。
お店によっては、熱々の鉄板に乗せて出される事があります。
※エスカロップとはバターライスにポークカツを乗せ、デミグラスソースをかけた食べものです。
この二つのメニューはご当地料理ですので、どこの食べ物か、リサーチして見てくださいね!




