2話 暗殺者を建造する事が出来ました
森の奥に入らないように浅い所を探索した結果、一応食べられる木の実は発見した。
浜辺付近に最初の拠点を構える事に決めた。
小屋を建てる。
建てる際に半透明の小屋の見た目が出て、設置場所が分かりやすくなっていた。
小屋は窓とドアしかないシンプル設計だった。
中に寝袋を設置した。
外に畑、井戸、焚き火を設置。
「⋯⋯海が近いけど、きたんとした水手に入るのかな? 手に入る?」
唯一まとも(?)に話せるヘルプに聞いてみる。
まぁ、なんか心の中でも頼めばウィンドウと言う奴が開くらしいが。
・はい。
・この井戸は過程はともかく、『水がバケツいっぱいにある』と言う結果を生み出します。
・ただ、真水と言う訳ではありません。
・適度に飲むのは良いですが、馬鹿みたいに飲んだり、この水で腹を満たすマネはしないで下さい。
「そっか。ありがとう」
僕は木のバケツを井戸に落として、力いっぱいに引っ張る。
「重い⋯⋯」
家では水の魔石が埋め込まれた物を使っていたから、蛇口を捻れば水が出て来ていた。
これは一般家庭にもあり、井戸なんて数百年前に衰退している。
昔の人はこんな苦労をして水を得ていたのか。
もっと昔の人はどれ程苦労したのか想像も出来ないや。
「普通に美味しいけどな?」
飲んだら普通の水だった。
次に畑だが、種はニュクスがくれた野菜、ジャガイモを埋めておく。
なんでもこの畑は既に肥料が撒かれており、水を与えればいいらしい。
きたんと日のことも考える。
「ニュクスがまるまるジャガイモをくれた事に感謝だな」
ジャガイモを生でなんて食べれないので、放置にしていた。
ここに来て役に立つとわ。ニュクス、もしかしてこれを知って?
いや、時々抜けている所があるからな。
「さて」
建造を行おう。
何が出てくるか分からないけど、無人島と言うのなら、建造しないと今後の発展はない。
「ヘルプ。建造した瞬間に殺される、なんて展開ないよね?」
待てど待てどヘルプからの返事はなかった。
結構心配になった。
それでも、こっからの事を考えるとしないと行けない。
避けては通れぬ道だ。
「建造でどうやってするの?」
・建造と使うポイントに意思を強く向けるか、言葉に唱えれば可能です。
「建造、1000ポイント」
目の前に青色の光が顕現された。
強い光を放ち、中に影が出来る。
そして、影が揺らいだと思ったら、僕は背中に激しい痛みを覚えた。
首を掴まれて後ろの木に押し当てられたのだ。
「くは」
息が出来ない。
苦しい。
「⋯⋯っ!」
じたばたしても意味が無く、そして僕の目ギリギリにナイフが突き立てられた。
「りく、と?」
フードからチラリと見える驚愕に染まった顔。
銀色の髪に赤い瞳。
まさに、吸血鬼だった。
「がハッはぁはぁ」
「え、なんで陸斗が? おかしい。だって、陸斗は、陸斗は、おかしいこんなのおかしい!」
解放されて呼吸を整える。
頭を抱えて狼狽える、声的に女性だろう。
「あ、あの」
「ッ!」
キッと睨まれて僕は驚いて尻もちをついてしまった。
「お前は、誰だ!」
「ぼ、僕は、ガイア、と言います」
「ガイア? アメリカ人か?」
「い、いえ。僕は人間です」
「は? そりゃあ見たら分かるけど⋯⋯つーか、ここは?」
落ち着いて一旦、寝袋がある小屋に来てもらう。
そこで座って面と向かって話す。
「つまり、私は作られた、と」
「は、はい」
「はん! バカバカしい話だな! 私はこんななりでも日本人なんだよ。戸籍上はな?」
「に、日本人ってなんですか!」
「あぁ?」
女性は銀色の髪に紅い瞳、そしてフード付きコートを着ていた。
暑くなかったのか脱いでいるが。
そのコートの裏側には複数のナイフがあった。
「ズボンも脱ぐな」
長いズボンを脱いで来るので、すぐに目を逸らす。
「無垢だねぇ。別に下着って訳じゃないよ。ちょっくら重くてな」
半袖半ズボンとなった女性。
少しお腹が出ていて、かなりの筋肉がある事が分かった。
「胸ばっか凝視するなよ?」
「見てません!」
女性の体付きは家に居た使用人のメイドみたいだ。
だけど、腕やお腹、頬にも切り傷が残っている。
「まずは話そうか。私の名前は甘百合、美沙」
「貴族なんですか!」
「はぁ? 貴族じゃねよ。日本にそんな制度ねぇよ」
「え、でも苗字ですよね? ミサって名前」
「はぁ? それが名前だわ! これからはミサって呼べ」
「はい。僕はガイアです」
「さっき聞いた。で、ここはどこなんだ」
「無人島らしいです」
「世界は?」
「世界?」
「この惑星の事だよ。この惑星の名前はなんて言うんだ?」
「ワクセイってなんですか?」
「⋯⋯⋯⋯おっけ。だいたい分かった。もしかして魔法とかある?」
「僕は使えませんが」
「おーけおーけ。銃って知ってる?」
「い、いえ」
「銃にも色々と種類があるんだけど、私のメインはこれ」
腰に担いでいた、そのジュウやらを抜き取って窓に向ける。
そして、人差し指を動かす。
バン、パリン。
「え」
「弾丸を放って対象を射殺する武器。私は表向きは日本に仕える国家スパイだ。昔からそのような教育が私にはされていた。そして、裏の顔は暗殺者だ」
「⋯⋯」
「何、ポカーンしてんだ。私をここに呼び出しんだ。責任取れよ」
「そ、それは、難しいかもです」
「なんでさ」
僕は、ここに来る経緯を話た。
「そっか。弟を愛せない姉って本当にいるんだな」
「そういえば、さっきのリクトさんって」
「気にするな。そして、二度と聞くな」
ミサさんから向けられた目線によって僕は、何も聞くことが出来なくなった。
「まぁ何だ。どうせ生きる道ないし、やれる事はやる。その代わり、衣食住は提供しろよ」
「は、はい!」
「子供にしてはいい返事だ」
「15歳なので成人してます。大人です」
「こっちでは18歳までが子供なの。で、こっちも色々と聞きたいな」
僕も分かる事は色々と話した。
「成程。私は召喚された訳じゃなくて造られたのか。うーん。よく分かんないしどうでも良いや。それよりもガイア〜」
「はい?」
「私の世界には洗濯機とか色々と便利な道具があったんだ。もしかしたら、ガイアの力が成長したら手に入るかもな。つーかそれないと私の生活が壊れる!」
・肯定します。
「うわなんか出た!」
ミサさんの言葉にも反応するようだ。
「取り敢えず島の奥行ってなんか食べれそうな物探してくるわ」
「あ、ちょっと」
ミサさんの走る速度は目では追えなかった。
いつの間にか、ミサさんは消えていた。
「ヘルプ、窓だけ直せる?」
・現状不可能です。
・壊す事も出来ません。
・新しい小屋を作る事をおすすめします。
無駄な出費が。
・名前:ガイア
・クラフトポイント:570
・建造ポイント:1000
・獲得ポイント:11
・住人:1
・クラフト可能:畑(30)小屋(100)井戸(50)焚き火(50)寝袋(100)ハンドガン(1000)ハンドガン用の弾丸(50)
評価等をしてくれるとありがたいです。




