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14話 動き出す歯車

 クソクソ!


「おい! ニュクスは何処だ!」


 アイツのスキルを確認する為に部屋に行ったらもぬけの殻!

 屋敷の何処を探しても居ない!

 一体何処に行ったのだ!


 それだけではない。

 俺の直近以外の騎士団の最高峰である銀狼騎士団も消えた!

 使用人も数人消えている!

 しかも、殆どがガイア絡みだ!


 アイツは幼い頃から教育してやっているのに全く武芸が上達しないクズだった。

 だが、人柄が良かったのか、人には慕われていた。

 あークソが!


「お父様、そんなにプンプンしないで」


「ネメシスか。どうした」


「お父様がプンプンして皆怖がっているから、わたくしが癒しに来ました」


「そうか。ニュクスを知らないか?」


「知らないわ。あの姉思いの無い薄情者に興味無いし」


 だろうな。

 銀狼騎士団の穴埋めは一体どうしろと言うのだ。

 クソが。


「だ、旦那様」


「なんだ!」


「て、陛下からの伝令でございます。北にあるミクロ王国の参加にある国、ミリ国を攻め入るとの事です」


「最悪なタイミングで来やがって! あの豚は命令するばかりでは無いか。辺りの生産職の貴族に武器の修繕や新たな武器を寄越すように言え!」


「はい!」


「お父様、少し落ち着いてください」


 数時間後に返された答えは意外のモノだった。


「頼まれた量をこなすには、最低でも3ヶ月は掛かるとの事です」


「な、んだと」


 豚から言い渡された期間は1ヶ月だ。

 2ヶ月もオーバーしている。

 ミリ国の国力は低い筈だ。


「なら、俺と息子達の武器を優先してくれ」


「はっ。そのように伝えて参ります」


 どうして、いつもなら2週間程度で終わる仕事だろ。

 なのにどうしていきなり3ヶ月なんて意味が分からない。


 ◇


 一方武器の事を頼まれた貴族の方は激昂していた。

 当然武器の事を任せていた半奴隷のような者達が消えたのだ。

 食料を分け与える約束さえすれば素直に沢山働く便利な駒。

 そんな駒が居なくなり、困った状態の貴族。


「あんまりやり方分かんないが、適当で良いだろ」


 ◇


 突然と来た人達の対応は困難を極めた。

 まず、戦う事が出来るのは騎士団の人達だけ。

 ここの無人島⋯⋯僕達が居るし島かな?

 島にはあまり動物がいない。

 さらに、スラとヌオーは食べないので、9人分の食事が手に入るくらいの畑しかない。


 まずは1日乗り切る。

 そしたら、ある程度の生活は出来るようになる筈だ。

 まずは今あるポイントを全部使って、子供とご老人だけでも家の中に入れるようにしよう。

 ⋯⋯ダメだ。ご老人の人数が多くて焼き石に水だ。


 編集の力でベットのみをクラフトするか?

 布団だけでもクラフトして、畑もすぐには作物は育たない。

 優先するのは体を温める方法か。


「まずは暖を確保しましょう。ミシル」


「はい」


「乾いた枝を集めて来て。木をもぎ取っても構わない」


「かしこまりました。ガイア様の護衛はミネに任せておきます」


 ニュクスから色々と話も聞きたいけど、まずは現状をどうにかしよう。


「ミサ」


「おう。なんだガイア」


「シラハ、ハナタを連れて動物を狩って来て欲しい。ヌオーとラオも手伝って!」


「ヌオオオオ!」


「ギャアアア!」


 辺りから悲鳴が上がるが、僕の表情を見たニュクスがすぐさまフォロー入れてくれる。

 ニュクスにお礼を述べてからミオに頼みを入れる。


「人の状態を見て欲しいんだけど」


「アホう。ガイアが手にした鑑定の力を使った方が速い。それに道具無しでどうやって診察しろと?」


 た、確かにその通りだ。


「ガイア様」


「ッ! アミノか」


「はいですにゃ。人数を確認しました所、ガイア様が仰った通りの数でございましたにゃ」


「分かった。ありがとう」


「ありがたき言葉にゃ」


 スっと消えるアミノ。

 猫族は隠密部隊を結成している。

 影で色々と支えてくれている。


 次は家族ぐるみでの役割分担とスキルの確認だね。

 ナカサさん達は人を運んだだけで物資はない。

 紙に名前とスキルを書いて名簿を作って行く。


 季節も季節なので、夜も少しだけ暖かかのは幸いだった。

 家にニュクスを連れて、話を聞く。


「自分の国の危機も分からず、見ようともしない陛下ゴミがトップなので逃げて来ました。後の事は特に考えていませんでした」


「陛下に対して⋯⋯」


「今はいません」


「ガイア妹、いい性格をしているのぉ」


「誰ですか?」


「2番目の同居人の澪だ。言っとくが、アタシのお陰でガイア妹達の運賃が払えたんだからな」


「そうですか。ガイアお兄様の周りには可愛いくも優秀な人ばかりですね。どっから連れて来たのやら」


「それが、スキルなんだ」


「え」


 僕はミサ達の話をした。


「成程。末恐ろしいスキルですね。ガイアお兄様の為に、ありがとうございました」


「いいさ。アタシは子供が好きだからな。それに明日から建造がガンガン出来るんだからな」


 ・無理です。


 ヘルプ?


 ・建造は人を増やす為の応急処置な者です。

 ・現在は島の浅い部分しか侵略出来ておらず、土地が少ないです。

 ・飽和状態の現状なので、一日に1000ポイントより以上の建造をしてしまうと、マスターに影響があります。


「そうか。そんな事が。⋯⋯侵略?」


 ・はい。

 ・建造物を察知した範囲の内側が土地設定になっています。

 ・建造物を広げらば当然土地が増え、飽和状態が解消され建造出来るポイントも増えます。

 ・ただ、既に誰かの土地の場合は奪う必要があります。

 ・その土地の所有者が許可したら奪う必要なく開拓可能です。


 そ、そんな設定があったんだ。

 何も考えずにやっていたよ。


 取り敢えず、建築物の中には確実にミサ達の世界の物が複数個含まれている。

 ミオに話を聞きながら照らし合わせ、建築系の生産系のスキル持ちの人達と土地の振り分けを考えよう。

 そして、ヘルプ、いやもうガイドで良いや。

 ガイドの方が合ってる。

 ガイドが言う土地と言う物を島全体に広げよう。


 だからこそ、中心部に向かって進む。

 ⋯⋯その前に今の生活を安定させる方が先だけど。


 ◇


 密偵者を派遣していた隣の帝国、パワフル帝国が私達の国に戦争を仕掛けると来ました。

 ですが、私達は負けるつもり⋯⋯いえ、負けないでしょう。

 話に寄れば、あちらは武器や食料の生産が間に合っていない。

 無駄に広い土地もきちんと管理出来ない無能が王をしているとか。


 今回の戦で私達の国は帝王の首を討ち取り、搾取されている植民地の奴隷達を解放し、正しい生活を与える。


「姫様、準備は整いました」


「そう」


 パワフル帝国がその名を上げていたのは過去の話。

 その帝国がこのたびいくさで滅ぼす。

 奴隷を解放し一般的な地位を与えたら私は感謝され支持される。

 帝国を打ち破ったとされ表彰もされるだろう。


 くく。くはははは!

 そしたら私はみんなに支持され、愛される姫となる。

 こんな所の領地を管理するなんて私の器には少な過ぎる。

 長男だからと優遇されている兄、国同士の関係の為に超ハイスペックの王子の所に嫁いだ姉。

 その兄を蹴落とし私が時期王女になる。

 私の時代も近いわ! くく。くははははは!


「フレアガンはきちんと隊長達に渡しているのですよね?」


「はい」


「分かったわ。1ヶ月後、相手は何も知らない私達に奇襲をかける予定でしょうが、それを逆手に取りますよ。くふふ」


 ほんと、楽しみです。

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