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2話 地上はドコ?

 _______俺は、稲妻を必死に避け続けた...。

雷鳴が止み、ハチの群れが、黒焦げになって煙が上がっている。


「はぁ…はぁ…殺す気かっ!?降りてこい、このクソ鳥ッッ!!」

『片付いたな。さて出口は、多分こっちだな。』


 ズーは、俺を無視して、ハチが来てない、方向に進みだした。

「待ちやがれ~~!!」



________________




 ハチのモンスターに出会うこともなく、順調に進んでいると漸く、出口が見えて来た。

俺は、走って出口を抜けると、荒廃した大地にでる。

『おかしいな。門が、見えん...』

「ホントに門なんて、あるのか?」

『...あぁ。』 

 ズーは、気のない返事をして考え事をしてる。

俺は、周囲を見渡す。出口は、大きい岩山で、洞窟の中にいたようだ。空を見ると灰色で曇は、無い。地上には、ハチとそれに似た虫のモンスターが、数匹徘徊してる。

それとウネウネした黒い(もや)が彼方此方にある。


「ズー、あのヘンな黒い靄は、なんだ?」

『人間の残骸、魂の搾りカスで悪意の塊だ。..触れるなよ?』

「へぇー...触れたら、どうなるんだ?」

『悪意が流れ込んで来る。どうしても触りたいなら、ワシは、止めんぞ。』

ズーは、目を細めて、面白そうに言ってきた。

「いや、触らねぇよ!それより立ち留まってないで、行こうぜ。」

『あぁ、取り敢えず、真っ直ぐに進め。』



________________




「「「ギャアアアッッ!!」」」

暫く歩いてると、人の叫び声が聞こえて来た。虫達が、人に群がり針で刺している。助けようと思い、走り出そうとした時...ズーに突然、頭を押さえつけられる。

「いてぇッッ!?爪ッ!爪ッ!何すんだっ?早く助けないとっ!」

『忘れたのか?ここは、地獄だぞ。前に見た黒い靄は、人間の残骸だと言っただろ。』

「でもっ!『地獄に居る人間、全て救う気か?助けた後は?思い上がるなよ___。』


 ズーは、何故か怒り。それから説教モードになり、助けて門を抜けても幽霊になるとか、輪廻転生?が出来ないとか、教えてもらい...何故か、学校で授業を聞いてない事や、我儘だとか、正座させられながら、延々と説教された。


『ふぅ、...聞こえないようにしてやる。だから、極力見るな。』

「分かったよ..そろそろ頭から、どいてくれませんかね?」

『何故だ?ワシの翼で、お前の耳を塞げないでは、ないか?』

「はっ?精霊術とか魔術は?」

『ワシ、雷以外使いたくない。』

「......もういいよ、それで。」

俺は、ズーを頭に乗せて滑稽だと思うが、仕方なく先に進む。


 


________________




 


 どれくらい歩いただろう...昼なのか、夜のなのかも分からない。それに腹も空かねぇし。精神的に疲れてるが、身体は全く疲れてない。死ぬって、こんな感じか? 

ズーは、今も頭に乗っているが、あれから人の声どころか、モンスター共にすら遭遇しない。代り映えしない風景にうんざりしてきた。


「もしかして俺達、迷子になってんのか?」

『...そうだな。まあ、気長に歩け。』

(かなり強い悪魔が、幻覚を掛けてるな。しかし、襲ってくる気配が無い..妙だ。まあ、襲われたら、今のワシでも、勝てんのだが...)



 ...それから俺達は、一ヶ月もの間、荒廃した大地を彷徨った。 






 


 




 








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