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アホの子乙女とアホの子坊ちゃんの直球な恋のお話  作者: コーラルピンクフォレストグリーン
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1 よくあるきっかけ

思考停止で楽しむやつ。


いわゆる神の視点、制約から解き放たれた神の視点なので読みにくい方は好きなタイミングで離脱してね☆

ネタバレ先行型読み人の為に感想欄解放ですがコメント返信はしません。

100%好意コメントのみ受け付けてます(重要)

こんだけイキっといて感想ゼロだったら恥ずかしい。

無断転載禁止だよ。

前書き長くてめんごだよ。

 




 大海 空(18歳)は思った。





 やべえ死ぬ、と。





 『大海(おおうみ)(そら)』なんていう壮大な何かを手に入れそうな、選ばれし者のような名前を持った完全に名前負けな彼女は思った。





 やべえ景色スローモーションウケる。





 この女意外と余裕である。



 空の視線の先にはこちらを見ながら倒れ込んでいる驚き顔の幼女。

 そのさらに先には我が子の置かれた状況に絶叫しているであろう母親。





 ママさん、大丈夫だ。幼女は無事だ。

 そこの天使な可愛らしい幼女よ、この綺麗な身体能力が高そうな性格良さそうなヒーローみたいなお姉さんのことはさっさと忘れて幸せに暮らすんだぞ。




 視線を動かす。



 ああ、運転手の顔が見えた。目が合った。

 すごい顔してるな。あなたはいい大人だしきっとこれは一生忘れられない出来事になるんだろう。

 徐行できないならもう車には乗るな。そして交通遺児基金みたいなやつに大金をつぎ込めるくらいの大金持ちになってくれ。





 ふと、鼻水を垂らしながら、それでも、良く守ったと、大泣きしている父と母、兄の顔が浮かんだ。



 大海 空なんて大層な名前を認識した時にはうちの親狂ってんのかと思ったが、なるほど、その名前に相応しい聖人のような人助けっぷりだ。



「反対から読むと空海(大)さんじゃな~い! 素敵~! 空海さんよ空海さん! 海外の聖人さんも名前に大とか小とかつくんでしょ~? すっごく適当な名前だけど空海(大)素敵じゃな~い」



 と、どこぞの宗教関係者が耳にすればひょっとして存在を消されかねない発言をしていた母。

 しかも空海(小)がいないと成立しないぞそれは。





 でもそうだね。うん、名前の通りベタな聖人みたいな最期だったよ。すげえわ。

 でも根性の無い聖人だから痛くないようにひと思いにやってくれ。鞭打ちとか無理――



 歴史上の聖人に自分を重ね合わせるというしょうもない思考のまま空は目を閉じた。













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