1/1
彼女は密かに笑った
誰かがこの話を聞いたら何て言うだろう。
“ 漫画みたい”?
“ 流石に騙されないよ”?
まぁ元より誰かに言えるような話ではないけれど。
でも、誰も間違っていない。
実際、私が普通だったら思わず笑ってしまう。
だってついさっき知り合った人にいきなり
私皆の中で死んでるの。
私だけの神様と暮らしているの。
って言われたら戸惑うでしょう。
何も間違っていない。
理解されるとも思っていないもの。
まず、そんな事を言えるような人が出来るかどうかも分からないけど。
事実は小説よりも奇なり、なんて言葉があるけど、まさにその通りなんだと思う。
それでも、あの人の傍以外で呼吸も出来る気がしないから、しようとも思わないから。
捨てられないように、役立てるように。
約束なんだから。
───これは寂しがり屋の殺し屋と
愛されたい誘拐少女の約束の話───。