成功とミス
こちらは初めてで上手く使いこなせずアタフタしております。お見苦し点が多々発生しますが暖かく見守ってください。では、楽しんで頂ければ幸いです。
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「おい!お前達用意はいいか!」
アライグマはリス達に声をかけた。
ハイ!
ハイ!
ハイ!
可愛らしい声が降りてきた。木の上には小さなリス達が三匹バクの実を抱え並んでいた。
バクの実はそのまま食べればサクサクとした食感とリンゴのような味がする木の実であるがひとつだけ変わった特徴があった皮に包まれたままの実を火に入れると爆発するのである。周囲に種を飛ばす為であった。
リス達はアライグマの合図と共に森に侵入し夜営をしていた人間達の焚き火の中にバクの実を投げ入れた。
「「「バンーーーー」」」
「「「バッババンンーーーーー」」」
爆音が森に木霊した。
侵入者達は慌てふためき逃げ出した。
ハッハッハァーー
やったぞ!
アイツラ逃げていきやがった。
ヤッタ!
ヤッタ!
ヤッタ!
「おい!お前ら今のうちにテントを壊すぞ!」
アライグマとリス達は森に侵入し森を荒らす野党達が大嫌いだった。
野党達のテントを壊し荷物を荒らした侵入者のせいで食糧が激減していたのだ。
腹イッパイになった頃に「バッキ」と外から音がした。その瞬間アライグマ達は動けなくなっていた。
「捕まえたぞーー」
長身の大男が傷だらけの顔を歪めながら麻袋を広げアライグマ達を袋に詰めていった。
麻袋を蹴りあげた大男は怯えながらテントに戻ってきた男達を睨み付けた。
「お前達こんなチビどもに腰抜かしてんじゃね!」
「「「ひっーーー」」」
男達は肩をすくめた。
「お前達!壊れたテントをカタズケロ!」
地を吐くような低い声が響いた。男達は転がるように走りだし壊れたテントをカタズケ新しいテントを建てた。
「お前達!ホラー明日の食事だ!」
アライグマ達の入った麻袋を蹴り上げた。
木の上から観ていたコマドリは神殿に向かい飛び立った。
「たったいへんだ」
バタバターーー
今までこんな一生懸命羽を動かしたのは初めてだった。翼が悲鳴を上げたが羽ばたきを止めなかった。
コマドリは神殿に飛び込んだと言うより神官長に向かって突っ込んだ。
パッチンーーーー
小さなコマドリがブツカッタだけなのに神官長は吹っ飛んだ。
ゴッボー
神官長は血を吹いた。
シンーーーーーー
ピクピク
ビクン
痙攣した。
突然のことに辺りは静まりかえった。
わぁーーーー
雄叫びを上げたのは掃除をしていた神官見習いだった。
「「「「医者を呼べーーーーーー」」」」
誰かの叫びが木霊した。
神官長さんに幸あらんことを祈ります。