事実1
「これっ」
ゴツン!!
「ふぐへっ!!」
「ぷぎゃっさ!!」
・・・・・・・・・。
俺が死を覚悟した瞬間、貌裂けの頭上にリョーマの拳が突き刺さる。
貌裂けがフラフラと床に膝を着くとパッと光が弾け元の二人組に戻る。
頭に大きなコブができていたのは言うまでも無い。
「ディノス」
「ここに」
「!!」
やはりこの出現の仕方は心臓に悪い、、。
でも今回は声は出してないぜー、、はぁ。
「アルエルを先生のとこに連れてって」
「御意」
ディノスはコツコツとハイヒールを鳴らしエルアルを拾い上げるとリョーマに会釈をしそのまま消えた。
「悪かったな、邪魔が入っちまって、怪我無かった?」
「いやいや、俺よりもあの二人組」
「ん?アルエルの事?あー大丈夫、大丈夫、うちには優秀な保健医さんがいるからねぇ、最悪死んでも復活デキルから心配ご無用だよ。」
「軽いなぁノリ、、、とても魔王、、様だなんて思えない」
「だから様はいらないって、つかリョーマでいいよ」
「いやそういう訳には、、命も助けて貰ったみたいだし」
「ん?命を助けた?誰が誰の?」
「・・・・・いやいや、リョーマが俺の」
「助けてないけどね」
「ん?・・・・・・・」
「ん?」
なんだか二人の会話が成り立ってないなぁ。
「だって」
元に今俺はこうやって 二本足で立ってるし、感覚だって。
俺は自分のほっぺを抓りながらリョーマに見せてやる。
もちろん抓ったほっぺはムキになった分、普通より赤くなり痛い。
「あーそれ、それなぁー、俺の結界内にお前の魂を定着させて、向こうの世界に行くのを長引かせてるだけだからさぁ、厳密にいうと、別に命を助けたわけじゃないんだよねぇ」
「え、、、、そうなんだ」
「そうなんですが、何か?」
「何かって、、、、色々あるんですが。」
「まぁそうだよなぁ、こんなややこしい状況すんなり飲み込めっていう方が無理かぁ。」
というとリョーマはソファにどかっと座り込み、俺にも座る様に勧める。
モフっとした感覚が身体全体を包む。
うん、高級なソファだ。
このまま心地よさにかまけて眠りについてしまいたい気分。
やっぱり感覚はあるんだよなぁ、、、。
はぁ涙出そう。
「じゃあ、解説な、俺は神聖魔法が使えない、あーゲームで言うところの回復魔法ってやつね、ザ◯◯クとかレ◯◯とか死んだキャラを生き返らせるあれね。」
魔王の口からゲームだなんて単語が出てきた、、、。
まぁそれは置いておいて、確かに魔王という悪魔よりの存在が神の祝福を扱えるのもおかしいなものである。
「使える奴は仲間にいる。だが問題だ、蘇生魔法の難点は時間との勝負、蘇生までの時間が短ければ短い程蘇生の確率が上がる。時間にして詠唱を含め2、3分で100パーセントが保証される」
「うん、、、。」
「だが、あの場、あー、お前の世界と俺の世界は、俺の能力で行き来してたんだけど、帰還するにはどうやってもタイムラグが発生する、時間にして3、40分くらいかな。」
随分とぶっちゃけるよなこの魔王様は。
「先生をこっちに待機させてた俺のミスだな、俺の能力でリビングデッド、つまり、ゾンビ化させて眷属として飼う事は出来たが、そこは俺の望む所じゃなかったんでね、もう一つの可能性を試みたわけさ。」
「もう一つの可能性?」
「そう、魂と肉体の分断、肉体が正常になった所でもう一度魂と融合させる事でお前を復活させる」
で、さっきの話に戻る訳か、、話がアレすぎて、俺はただリョーマの話に相槌を打つ事しかできない。
「肉体の損傷は俺がお前に憑依する事ですぐに回復した」
あーそういえばリョーマの本体は魔力の塊なんだっけか。
「魂自体には損傷がなかったからこりゃいけんじゃねっ!って思ったんだけど、、、さ」
ここでリョーマが初めて顔をニヤリと歪める。
「分離できなくなっちゃったんだよねー。」
「・・・・・・・・・・」
てへぺろw
俺の顔でそれはやめろよ、魔王。