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鎧って何で装備するんだっけ?

ある意味衝撃の事実に気づいてしまった、、、、が。


いかんせん、屋敷の位置が分からない。


ここから見える地上の建物は皆一様に米粒程の大きさでしかも屋根、屋根、屋根、屋根ばかり、、、。

方角もあやふやだ。


でかい屋敷といっても、そんなに特徴があるわけでもなく、似たような屋敷の屋根と庭が、ちらほら点在する。ここらの土地では元いた世界の建売のように珍しくも無いようだ。

それに屋根の色すらうる覚えで、確かでは無い。


こんな事なら散歩の時にもっと周囲を気にするべきだった、、、といっても、こんな状況に陥るなんて、そうそうある事では無いから仕方が無い。

それに俺だけ麓にマーキングして転移して救助しようとしてくれているルリさんをこんな山奥に置いてきぼりにするのは、人間のする事じゃ無いし、実際にこの空間制御を試した事が無いので、消費する魔力量や、マーキングできる距離や転移できる距離等、考察する事が山程ある。

石橋をたたいて渡る派の俺には、突発的な事故であるような今回の様な事が無い限り、ぶっつけ本番は遠慮したい。


そうこう考えていると、カラカラと小石が上から降ってきた。

ルリさんが戻ってきたのだろうか、糸でグルグル巻き状態なので上を満足に見上げる事が難しく、確認出来る範囲が狭い。

ガツッガツッと土壁を蹴る音が近づいてくる。


「お嬢様、あともう少しで着くのでもう少々お待ちください」


と、ルリさんが俺に声をかけてくる。

やっぱりルリさんだ、でも、それにしては早い早過ぎる、上に登って行ったのを含めても、30分も経っていない。

元冒険者ってやっぱり伊達じゃないんだ。


砂や小石がパラパラと落ちてくる。

降りてくる音が近くなって来たので、ちょっと無理をして上を見上げる。


ん?


お尻、、、?。


お尻がピョーンピョーンと懸垂下降しながら土壁をこぎみよく降りてくる。


ルリさん、、、。

何て破廉恥な、、、そしてありがとうございます。

非常に眼福でございます。


俺のところまで降りてきたルリさんはさっきまで着ていた使用人フォームとは真逆のド際どいビキニアーマーを着込んだ、、、もとい、身にペタつけた露出度90%の痴女さんになっていた。


「・・・・・・・・・・・・」

「あの、、、お嬢様、、、、。」

「・・・・・・・・あ・・はい?」

「あまり、じーっと見られると、、はずかすい、しいのですが、、、。」


凛々しいルリさんの顔が赤く染まる。

何、これ、このギャップ萌え最高じゃない!!!

最高なんじゃないんですか!!!

ああああ、この境遇が恨めしい。

俺が男だったらぎゅーっと抱きしめてる場面だろこれ!!!


ん?何だ、、、この感情。


・・・・。


まぁでもこの表情も俺じゃなくマリアに向けられてるものだから、、。


はぁややこしい。


「ごめんなさい、、ちょっと、、、衝撃的で。」

「あ、、、はい」


蜘蛛の糸に捕まってブラブラになりながらうつむくルリさん。

どこぞのヒーローを連想させるが、100%布に覆われている奴とは違いこっちは露出度90%だぞ!

推定Aカップだぞ!!!

キュキュボンだぞ!!!

、、、これは蛇足、、、


コホン、、、。本当に色々な意味で目のやり場に困ります。


「私のこれについては、上に着いたらご説明しますので、まずは私の手を握って下さい。」


というと両手を俺に差しだすルリさん。

俺がその手を掴むと、不思議なことに身体に巻きついていた蜘蛛の糸がフワッと消えた。


「キャウ!!」


自分でも驚く程変な声が出たと思ったら、次の瞬間、俺はルリさんに抱きしめられていた。

ルリさんの薄い胸板、もといスレンダーなボディからトクトクとゆったりとした心音が聞こえる。

安心できる音だ。


俺を抱きしめたルリさんは糸をクイクイ引っ張り上に合図を送る。

すると、糸にテンションがかかりゆっくりと上昇を開始した。

上に誰かいるんだろうか?


「あの、、ルリさん」

「はい?」

「あ、、いえ」


上に着いたら説明するって言ってたんだから、ここで聞くのは野暮というものだろう。

それに俺を抱えながら上に登るのはそれなりに難しいらしく、バランスをとりながら上に合図を送りスピードの調節を行っている。


暫く二人共無言で上昇する、俺の視界にはルリさんの胸だけが映るので、目を閉じる事にしました。


「お嬢様。」

「何?ルリさん」

「怖いですか?」

「大丈夫だよ」

「わかりました」


同じような会話が数分に一回繰り返される。

過保護過ぎますよルリさん。

まぁ邪な気持ちで目を瞑っているのを恐怖で瞑っているのと勘違いしているんだろと思いながら、ブラブラ揺られる俺。


「もう、目を開けても大丈夫ですよお嬢様」

「うん」


うっすら目を開けると。


でっかいお腹の先端の出糸突起に糸を収納する巨大なモンスターが目に飛び込んできた。


「あ、、、、ああ、、、あ」

「あ、紹介します、私の魔剣、ビッグマムさんです」


地に足が着いた瞬間、俺の全身に震えと汗が吹き出る。


目の前に全長3メートルはあるだろうか、巨大な蜘蛛が体制を変えこちらを向き八つのつぶらな目が俺を見つめる。


「フヒィ、、、ヒ」


笑いにも似た小さい悲鳴が漏れた。



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