違和感
見苦しい
文体
文字並び
すいません。
「な??」
いつもと明らかに違う、、。
いつもなら俺に何かしらを訴えかけてくる存在が何処かにいるはずである。
ゾーンは空間自体、外界から隔絶された世界のようで、ユラユラをくぐった時点で俺の存在も外界から消える。霊の未練を消して再び現れたユラユラをくぐる事で元の世界に戻ってこれる。
まさに命懸けのゲームだ。
ミッションをクリアしないと一生そこから出れないのだから。
俺はそんな体験を物心ついた時から続けている。
そんな俺が明らかな違和感を感じている。
このゾーンには霊がいない。
ゾーンに入るとおれの感覚も鋭敏になるらしく規模に関わらず何処に霊が隠れていようが見つける事ができる。
まぁ何かしらを訴えよとする霊が何処かに隠れるなんて事をするはずも無くユラユラに入ったスタート地点で俺を待ち構えている。
「例外はいるけどさぁ、、いないって何?」
俺を閉じ込める為の罠?
「だれ得w」
無理矢理心を落ち着かせニヤリと笑う。
右手が小刻みに震え、唇は異常に渇き上下ひっついている。
心臓の鼓動はバクバクを通り越している。
ドーーーーーーン
爆発音、ドラマや映画でおなじみの効果音が鳴り響くと少し遅れて衝撃が身体を突き抜ける。
家屋の窓ガラスや木々が悲鳴をあげている。
爆心地から遠いようだが規模はでかいようだ
「テロ????」
声が裏がえるが気にしない。
そんなわけが無い、このゾーンには俺しかいないはず、、でもないのか。
取り敢えず変化があるならそこに行かないわけにはいかない、そこが攻略の糸口になるのは明白であるのだから。
辿り着くと眼前には日本とは思えない光景が広がっていた
倒壊した建物、くすぶった木々、溶けかかった車体、タイヤはもはや原型をとどめていない。
色々な匂いと暑さのせいで吐き気と目眩を催す。
爆心地には大きなクレーターができており良く見るとそこには、、。
「人、、、。」
そこには四人の人影、皆、直立不動で立ち、この状況にふさわしくない白いスーツ姿。
その四人が一様に見つめている先に鉄塔があった。
その鉄塔の頂上にそれはいた。
「犬?」
一瞬で目が奪われた。
四足で立つその犬にはカリスマというべきものが備わっていた。
全身が銀で覆われた美しい毛並、たくましい体躯。何よりその赤と金の両眼に引き込まれそうになる。
「オオカミなのか」
実際に見た事はないが犬とは違う。
その姿には神々しさすら感じさせる。
「大神、、、なんつって」
まだ明也編が続きそうです。
後1、2話でしょうか?
宜しくお願い致します。