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マクマ3

「はぁー、、、、はぁー、、、、・・・聞いて・・・聞いて・・・・な・・・い」


揺れる馬車の中で様々な状況で荒くなった息を整える先生。


それに私は何も、、しくじってはいない、あの方からの指示はただ、、死をみとれ。

ただそれだけだ。

私は、、、、一度は確実に己の仕事を果たした。

そうだ、私は失敗していない。


「はは、、、。」


そう思うと、笑みがこぼれた。


「何その顔気持ち悪い・・・・おえぇ===って感じです。」

「ひ、、、。」


横を向くとそれはいた、顔全体を異様な白い仮面で覆い、ウェットスーツのような質感の全身タイツに、色々な道具が入りそうなタクティカルベストを着込んでいる。

タクティカルベストの中心には大ぶりの短剣が装備されていた。

声とポニーテールの髪型から女性と判断出来るが、仮面の下がどうなっているかわからないので、年齢を予想する事は難しそうである。


自慢ではないが、自分も一昔前までこの国で名の通った冒険者、戦闘神官、バトルプリーストであった。

冒険者を引退した現在、教会の若い者にこわれて稽古をつけているが、いまだメイスの扱いに関しては私に敵う者はいない。

その冒険者時代に培った危険を察知する勘が私に絶望を知らせる。


「貴様は、、、、一体」

「私?私はフミニルですよ!!」


明るい口調で答える暗殺者、恐らく白仮面の下は満面の笑顔であろう。


「ふ、、、ふざけるな!!あの方に言われて私を消しに来たんだろう!!!」


先生の声は不安と焦りで所々裏返ってしまい、ちゃんとした言葉にならなかった。


「あの方?・・・・あ〜ユッチの事です?」

「ユッチ?」

「はい私は、あの人の事ユッチって呼んでますけど?」


あの彼がそう呼ぶ事を了承した相手、やはりそういう事なのだろう、それ程の人物を私の元に寄越したという事は。


「私はどうなる?」

「ユッチには仕事に失敗した場合、消せって言われてます」


ビク、、、、、。


死に直結したワードが出た途端、身体が硬直した。


席に座って両足をぶらぶらしながら物騒な事を言うフミニル、その仕草から少しあどけなさを感じる、私が思っている以上に彼女は幼い娘なんだろう。

だが、その幼い娘から向けられる殺気は今まで感じてきたどのそれよりも純粋な「死」だった。


「そうか・・・私は・・・」


死を目前にした事で自分でも驚くほど先程までの緊張が嘘のようにほぐれて冷静になれた。


「死ぬのか、、、。」

「そうですね、死んで頂きます。」


幸い私には妻子はいない。

心残りといえば教会で運営している孤児院の子供達の事だが後の事は院長がうまくやってくれるだろう。

彼の後ろ盾も得たのだ、、やってくれなくては困る。


「あの約束はどうなる?」

「ゆっちは仕事の成功、失敗に関わらず力は貸すって言ってましたよ、ゆっちはギゼンシャの鏡みたいな人だがらお涙頂戴話は大好物なんですよ。

だから安心して死んでいいんですよ」


あやされている子供のような気分になるが、嫌な気はしない、むしろ心地いい。

子供にあやされる大人か、実に滑稽でシュールだ。


「ありがとう」

「いえ、どういたしまして」


そして世界は暗転する。





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