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藤村 明也

小説

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続けられたら嬉しいです

真冬の寒空の中、凍えた手を缶コーヒーで温めながら帰宅中の俺、、、、。

ほんの10分前に買ったこのコーヒーも既に熱を失いつつある。

「雪でもふんのか、、、?」

真っ白な息を吐きながら意味もなく呟く。

今朝の天気予報では雪が降るなんて言ってなかったよなぁ

でもこの寒さは最早異常とも言えるレベルだ。

寒さと時間のせいか、すれ違う人すら今は皆無。

これじゃあせっかくのクリスマスイルミネーションも意味ないな。

ニヤリと口元を緩める。

「リア充ざまぁw」

さしあたって俺の今の懸案事項はさっきコンビニで温めてもらった弁当をもう一度家でチンするかどうか、、だけ。

「ああーどーでもい、、。」

どっかに玄関開けたらあったかい飯を用意してくれてる優しくてかわいい嫁さんでも落ちてないかな。

風が冷たい。

どうも初めまして。

藤村 明也と申します。

27歳独身、しがない会社員です

今日はといえば歳末セールの準備とかわけわからない理由で強制残業の末、降りる駅を寝過ごして徒歩で慣れない道を帰宅中である。

「うっ!!」

突然耳がキィーーーンとなる

持っていた缶コーヒーを思わず落として耳を塞ぐ程だ

肘にかけていた弁当もユッサユッサと勢いよく揺れる

「あちゃーー!やっちまった!」

人間、あちゃーとか本当に言うもんなんだとちょっと感心する

少しコートにコーヒーがかかってしまったのでハンカチを取り出しパッパと叩く、黒で助かった。

「またか、、。」

でも今日のはひときわでかい音量も規模も

視界の端に目をやると、いつものユラユラがあった

このユラユラは祖母の話によると生と死の狭間らしい


あーそういえば言い忘れてましたが俺には霊能力があるらしく何度もこのユラユラに遭遇している。

霊感ではなく霊能力といったのはその力に雲泥の差があるからだ。

ものごごろつく前から母の亡くなった母、俺の祖母に当たる人にエア抱っこやエア高い高いをされてよく家族を驚かしていたらしい。

まぁはたからみれば軽いポルターガイストやラップ現象が日常茶飯事なんだから当然だ。

良くそんな気味の悪い現象を前に発狂せずにいられたもんんだねと聞いたところ

「だって凄い優しい雰囲気で包まれてたし、あんたもキャッキャ言って喜んでたからねぇ、それに第一楽じゃん!あやす手間が省けて」

良くも悪くも母はおおらかである。

父も父で、母や義母にそういう能力があるのを知っていたから遺伝半端ないという事で納得し、受け入れてたとの事、でもノーモーションで我が息子が宙に浮く様は何の力もない父にとってはいエブリ衝撃だったとの事。

「悪い霊は母さんの力で寄ってこれないから安心ね」

母がいうように家の中では祖母の力のおかげで霊障にあうなんてことはなかったが、ものごごろがつき、外出するようになってからは良くない意思を持った霊にちょっかいを出され泣いて帰ってくる事が多かったとの事だ。

その頃には亡くなった祖母を認識し会話する事、触れる事も可能になっていたので、自分の能力をどう活かし生活するか修行みたいな事をつけてもらっていた。

その過程で

「ばあちゃんは何で成仏しないの?」

と、かなり失礼な事を聞いてしまった事がある。

「人には未練というものがあってね、それがあると上手く天に召されないのさ」

と優しく微笑みながら言われた事がある。

「あたしにとってはお前さ、明也がまっすぐ優しく育って欲しいそれがあたしの未練。」

「あたしの能力が明也に色濃く受け継がれて生まれてきたのが分かったからねぇ。」

「明也が一人で色々起こるであろう物事に対処できるようになるまではあたしはおいそれと成仏するわけにはいけないんだよ、それまでは神様に喧嘩売ってでもこっちにいすわるからね」

と細い腕に力こぶを作って俺に胸を張る。

こういう祖母の性格のおかげで投げ出さずに修行を続ける事が出来たし、普通の人では理解出来ないような事も受け入れ、発狂する事も無く生活出来るようになっていった。

その過程でユラユラに何度も遭遇した。

生と死の狭間。

俺はそれをゾーンと呼んでいる。

ゾーンには門が存在し、門がユラユラなのだ。

それをくぐると空間は現実だがゾーンを作った原因が俺を待ち構えている。

浮遊霊だったり動物霊、運が悪い時はその土地にへばりついている地縛霊、それらが一様に俺、くぐった者に願いをいってくる。

くぐらなければいいと思うだろうがそうはいかない、ゾーンは一度認識した者についてきてしまう。

そうなるとあの嫌な耳鳴りのようなものが対処しない限りずっと頭に響く。

祖母がいる時はそれを霊障といって払ってくれたが、成仏してからは、自分で対処しなければならなかった、小規模なゾーンはくぐらずに払う事が可能だったが中規模となると払うのが難しくくぐらなければならなかった。

ましてや今回のこの規模は今までに出会った事がないくらいでかく正直ビビっていた。

「俺、、、死ぬかも?w」

自嘲気味に笑いながら覚悟を決めた。

「弁当、、、、。」

コンビニ袋から弁当を取り出しおかずの唐揚げにかぶりつく。

冷たい、、、。

この冷たい弁当が最後の晩餐にならないように頑張るしかない。

俺は勇気を振り絞りゾーンに足を踏み入れる。


まだ異世界に行けそうにないです

頑張って書きます!!

よろしくお願いします!!!

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