ゲームをするために外に出るという矛盾
ジリジリと体に照りつける灼熱の太陽光、約一ヶ月ぶりに外に出た俺にとってそれはさながら殺人光線である。
「あー頭がグラグラするよー…紫外線で目が潰れるよー」
どこにでもいるただの引きこもりニートな俺の名前は猫田犬吉。
その日は、先ほども述べたように一ヶ月ぶりに外に出ていた。
というのも…それはとあるゲームのレベル上げをしてレアなモンスターをゲットするため。
色々とあれなので伏字を使うが、そのゲームの名前は…“ポ○モンGO”!!
みんな知っていることとは思うがどんなゲームかを一応説明すると、ポ○モンとは全世界で大人気のモンスター育成型RPG。
マ○ラタウンを出発して紆余曲折なんやかんやあって最強のポケモンマスターを目指すゲームだ。
サ○シが一向にレベルの上がらないピ○チュウと永遠に旅をし続けるアニメでお馴染みのあのゲームだ。
俺は育成ゲームが好きだった。
弱いモンスターを頑張って育てたり、レアモンスターを頑張ってゲットしたりするあのなんともいえない達成感がたまらないのである。
ポ○モンGOとは、GPSと連動して現実の地形に沿った地図上にポ○モンが出現するというなんとも画期的なスマホアプリ。
もうこれが最高に面白い。
まさにポ○モンの主人公になった気分だ。
最高に面白い…のだが、個人的にこのアプリには不満もある?
それはポ○モンGOが引きこもりニートな俺を外へと誘う悪魔のゲームだという事。
何が歩くとポ○モンが出てくるだ…何がポケスポだ。
なんでゲームなのにアウトドアなんだよ!!
家でジッとしててもポ○モンが出てくる仕様にしてくれ!!
もしくは俺の家をポケスポにしてくれよ運営さん!!
ああ神アプデ早よ!!
ポ○モンをゲットしたい…でも外へは出たくはない…ああでも近くにレアポ○モンの影が…
激しい葛藤の末、結局俺は外に出た。
「よっしゃイ○ブイGETキタコレ!!」
このようにはしゃぎまくりだった俺だが…この後外に出るという判断はやはり間違いだったと後悔することになるなんて…