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どうしようもないほど手遅れな変態(ロリコン)が、娘育成ゲームに転生したようです。

作者: らすく

 まず初めに言っておこう。

 私は幼女愛好者(ロリコン)だ。まごうことなき幼女愛好者(ロリコン)だ。

 幼い少女を見ると性的興奮を覚え、いけない妄想に浸ってはパンツを濡らしてしまう変態なのである。

 そう、幼い少女とあんな事やこんな事。そんな事や口に出せないあはぁんな事まで妄想し、想像し、日々おかずにして毎日の糧にしている。


 現に今も突然のゲリラ豪雨の中、スーツ姿に着替え、家を飛び出して近くの商店街におもむき、いつもの軒下で雨宿りする振りをして、雨に濡れて走り回る幼女達の姿を堪能し、必死にズボンのポケットに手を突っ込んで、暴れまわろうとする巨象を暴発させている。


 ただし、ここまで聞いて心配になった紳士淑女の皆さまはどうか安心してほしい。私のモットーは、YesロリータNoタッチである。

 あくまで幼女は目と妄想で愛でるモノ、決して手を触れてはならない神聖な存在である。もし手を出そうものなら、私は太陽に近づいたイカロスのように、ロリという名の翼をもがれ、ただのペド野郎として生きる価値すらも失ってしまう。そうっ!! 手を出していいのは、二次元と妄想の中だけなのだ。


 この広い日本、同士はきっと星の数ほどいるはず。……だと言うのに、世間の目はロリコンに激しく厳しい。

 ……何故だ。何故いけないのだ……。


 世間ではおねショタというジャンルが流行し、一般的に認知され、好意的に受け入れられているというのに……、それより歴史が深い幼女愛好者(ロリコン)には蔑みの視線や侮蔑の言葉しかかけられない。


 何故だっ、何故ロリコンがいけないっ!!

 お姉さまと少年(ショタ)の組み合わせは世間に歓迎され、おっさんと幼女(ロリ)の組み合わせは世間に忌避される。なにがいけないんだぁーーーっ!!


 ……はっ!? ……そうか、イメージだっ!! イメージがいけないんだっ!!

 麗しいお姉さまと性の知識に乏しい少年の組み合わせだから受けているのであって、キモデブ不細工な私のようなおっさんと、純真無垢なで可憐な幼女の組み合わせ。更に少年を拉致監禁調教するようなゲームは存在しないが、少女を拉致監禁調教ぺろぺろするためのゲームは数限りないほどある。※存在したらすみません。

 そんなイメージが、世の少女愛好者(ロリコン)(おとし)める結果となっているのだ。


 ん? 私? 私はもちろんそんなものやりませんよ?

 

 少女を拉致監禁し、自分のいいようにもてあそぶだなんてそんなうらやm……、もといけしからん行為を行うゲームなんて、ついはm……、もとい、時間を浪費する行為にほかならなくなってしまう。

 なので、拉致監禁調教ぺろぺろモノに関しては、血の涙をながしながら、月一本までしか手を出さないよう自制をかけている。


 つまり、長々と語ってしまったが、何が言いたいかと言うとだ。



 この世界は間違っているっ!!

 おっさんが幼女を愛して何が悪いっ!!

 戦国時代なんて、30過ぎのおっさんに年齢一桁の少女が嫁ぐのはあたり前だったんだぞっ!! ※あくまで一部……のはずです。

 ロリのユートピア、戦国時代は何故終わってしまったっ!!

 ちょっと文明が発達した程度で優れた価値観を間違ったものと判断し、蔑みの対象として晒し者にしてしまっているじゃないかっ!!

 そんな世の中が許されていいのかっ!! いや、許されるはずがないっ!!

 だからこそ声高らかに言おう。


「この世界は絶対に間違っているっ!!」


 あっ、やべっ。つい口に出しちまった。

 あっ、そこのロリ逃げないでっ!? そこのお母さん、蔑みの目でロリにいらん事吹き込まないでくださいっ!!

 視線がっ……、視線が痛いっ。指さしてひそひそ話しないでくださいぃぃぃぃぃっ!!

 くっ……、ここは戦略的撤退っ!! 今の時間帯なら西の商店街が西村小学校の下校時間に合うはず。よしっ!! そっちに移動だ。


 ……はぁっ……はぁっ……はぁっ……。


 くそっ、くそっ、くそっ……、何故だっ、何故なんだっ!? 神よっ!! 何故あなたは私が生まれてくる時代を間違えたっ!!

 おっさんが幼女(ロリ)を愛して何が悪いっ!!

 私はただっ、純真無垢な幼女がおっさんの手でけがれていく様を想像するのが好きなだけと言うのにっ!!


 豪雨降りしきる中、私は口の中に雨が吹き込んでくるのも構わずに大声で叫ぶ。


「神よっ!! もしこの声が届くのならっ!! 返してくれっ!! 私にロリの自由を返してくれっ!!

 もしそれが叶わないのならせめて連れてってくれっ!! 私をまっているロリがいる世界へっ、私をロリの元へ連れていってくれっっっっ!!」

『その願い、叶えてやろう」


 突然頭の中へ響いてきた声に、豪雨降りしきる往来のど真ん中だというのについ立ち止まってしまった。


「……へ?」


 そう、パンツの中までぐしょぐしょになると分かっていながら立ち止まってしまった。……まぁ、すでにぐしょぐしょでバイオハザード的なモノになっていたから逆に良かったかもしれないが。


『その大いなる煩悩、己の心に忠実すぎる言動。大いに気に入った。

 おぬしの声、この神にしっかと届いたぞ。

 今の世界を作り替える願いは聞き届けられないが、お主を望む世界へ連れて行ってやることは出来よう』

「マジでっ!? 行く行くっ!! 絶対行くっ!!

 あ、でもちょっとまって。明日は"おじちゃん許して、それ以上堕ちたらもう戻れないの 3rdシーズン"の発売日だから、やりこみ含めて一ヶ月、いやっ、一週間だけ待ってっ!!」

『問答無用』


 えっ!? ちょっ!? 神様っ!?

 まってっ!? 異世界行く前に、せめて幼女拉致監禁調教育成ぺろぺろもみもみを堪能させてぇぇぇぇぇっ!!


 って何!? 光がっ……、光の洪水がおそってくるぅぅぅっ!?


「ロぉリぃぃぃぃぃっっっ!!」


 ピシャァァァンッ!! ゴロゴロゴロ……。



 ・炉李畑(ろりばた) 今太郎(こんたろう) 享年34歳。

  死因:(世界)の中心でロリを叫び、雷に打たれて死亡。




――――――――

 



「ぎゃぁぁぁぁぁぁっ!!」

「……ぇ?」

「目がっ……、目がぁぁあぁぁぁっ!!」

「あ……、あの?」

「死ぃぬぅぅぅっ」

「えっと……」

「いちいちまるをだれかぁぁぁっ」

「いちいちまる?」

「たぁすけてくれぇぇぇ~」

「どうしよう……」

「だぁれかぁぁぁ~」

「えっと……」

「たぁすけてぇぇぇ~」

「うんっ、……えいっ!!」


 ゴスっ


「ぐおっ!?」


 いたぁっ!? すねがっ!! すねがぁぁっ!?

 いきなりすねに衝撃を受け、悶絶しながらもんどりうってしまう。


「っつおおおおお……」

「あっ、ごめんなさっ……」


 ゴロゴロと回る視界の中、私を心配する幼女(ロリ)が目に入った。

 茶色のおかっぱ頭にくりっとした黒い瞳、年齢は8歳か9歳ぐらいのまぎれもない幼女(ロリ)であり、"おじちゃん許して、それ以上堕ちたらもう戻れないの 3rdシーズン"のヒロインに激似。つまり、掛け値なしの美幼女(ロリ)様なのである。

 ロリ様にカッコ悪いところを見せてはいけない。

 咄嗟におきあがろうとするが、思うように左足が動かなかった。動かない左足は気になるが、今は幼女(ロリ)様の御前、少しでも取り繕うのは礼儀だ。

 なるべく不自然にならないよう気をつけて立ち上がりながら、私の中で最高の微笑み(スマイル)で答える。


「いや、大丈夫」

 

 いやらしい笑みを表に出さないよう気を付けながら、幼女(ロリ)様の頭をなでようと手を伸ばす。

 幼女(ロリ)様は一瞬ビクっと体をこわばらせるが、すぐに観念したようにギュっと目を閉じて私の手を待つ。

 

「少し錯乱していたみたいだったね、気づかせてくれて助かったよ。ありがとう」


 そのまま頭をなでると、驚いたように目を丸くして私の顔をじっと見つめてきた。


 ヤバい、可愛いっ!! 今すぐお持ち帰りして色んなところをペロペロしたいっ!!


「……蹴ったこと、怒らないのですか? 騎士様」

 

 どうやら怒られると思っていたらしい。


 何をバカなことを。幼女(ロリ)様に蹴られるなど、むしろご褒美ですっ!!


 安心させるように小さくうなずいてあげると、やっと安心することが出来たらしく、体から力が抜けるたのが分かる。


 私の手の中に美幼女(ロリ)様の安心しきった頭……、しかも身を任せてくれていると言うことは何しても許される? おっとよだれが。


 気づかれないようによだれを拭きながら、改めて幼女(ロリ)様を眺める。……が、何か違和感が?


 そういえばさっきまで豪雨の中を走っていたはず。体が濡れているはずなのに服がまとわりついてくる感じどころか、幼女(ロリ)様が濡れている感じもしない……。いや、もちろん別な意味でなら濡らしたいが。

 それにこの子も日本人というより北欧人の顔付き……。そう、まるでこの幼女(ロリ)様はフランス人形のように美しい……。あ、もちろんこの世界に生きる幼女(ロリ)様は、全て天上のごとき美しさですよ?

 それはともかく、服装もリボンやフリルがふんだんにあしらわれた、中世ヨーロッパに現代が入り交じったようなアンバランスさがあり……。

 はっ!? 中世ヨーロッパと言えばドロワーズ……、この幼女(ロリ)もドロワーズをはいているっ? ……見たい。


 ゴクリ


 思わず喉が鳴ると、幼女(ロリ)様が勢いよく顔をあげた。


「あっ、ごめんなさい。

 私はラッテって言います。騎士様、引き取っていただいてありがとうございます。

 騎士様の名声に泥を付けないよう、精いっぱいがんばりますから、どうかよろしくおねがいします」


 騎士? 引き取る? この幼女(ロリ)様は何を言っているんだ?


「あ……、え?」


 思わず言いよどむと幼女(ロリ)様の顔がとたんに曇る。


「あ……、もしかして何か間違えた?

 今まで孤児院で暮らしてたから、れいぎさほーとか詳しくなくって……」


 えっ!? なにっ!?

 やばいっ!! このままでは幼女(ロリ)様が泣いてしまいそうだっ!?


「あ、ごめん。ちょっと緊張して言葉に詰まってしまって……」


 慌てて弁解すると、幼女(ロリ)様がほっとしたように顔を明るくさせる。


「よかったぁ……。

 でも、騎士様も緊張とかするんですね。私だけかとおもってました」


 ぱぁっとひまわりの花が咲いたような笑顔でふにゃっと笑うと、まるで後光が差してくるように凄く眩しい。


「あ……、あぁ……」


 やばっ、この安心しきった顔。……惚れてしまいそうだ。


「うん、きゅうこくの英雄って言われた騎士様でも緊張するんだ。

 ようじょになった私だって……」


 呟く幼女(ロリ)様の声に改めて耳を傾けると、何やら無視できない単語がいくつか飛んでいる。

 救国の英雄? 騎士? 幼女(ロリ)の養女?

 

 その言葉を吟味し、光が落ちてくる直前に神が言っていた声を思い返す。


 ……………………………………っ!?


 そうだっ、私は異世界に飛ばされたんだ。

 そしてこのシチュエーションはもちろん知っている。

 私がこの道に進むきっかけとなった、空前絶後の大ブームを呼んだゲーム、言わずと知れず幼女育成ゲームだよこれっ!?


 内容は、救国の英雄と呼ばれた一人の騎士が左足の負傷により引退を余儀なくされる。その英雄は戦争の爪痕を少しでもいやすため、孤児院から一人の少女を引き取って育てることにした。

 その幼女の名前がラッテ。

 それがゲームの始まりで、育成の結果、国の王子と結婚してプリンセスになったり、冒険者や騎士になったり……。そして何よりもこのゲームの肝、プレイヤー(父親)のお嫁さんエンドだ。

 別名、光源氏ゲームの名称で親しまれ、そのあと何作にも続いた私の聖典(バイブル)とも言えるヒット商品……。


 そしてこの流れ、Web小説で読んだことあるな……。

 つまりだ、私はこの幼女育成ゲームのプレイヤーとしてこの世界に転生した。……と言うことか?

 となれば話は早い、YesロリータNoタッチが私の持論だが、それが養女……、いや、妻となれば話が違う。

 私の望み通りに育て上げた娘が妻になれば、あんな事やこんな事、双方同意の上で好き放題にできる。

 結婚可能となるのは16歳で、後7年間は我慢しなければならないが、それさえ我慢できれば……、ぐふっ……、ぐふふ……、ぐふふふふふっ。


「あ……、あの?」


 おっといかん。今は養父として、頼れる存在であることを印象付けなくてはな。


 口元をきりっと引き締め、さわやかな笑顔になるよう気を付けてラッテに視線を合わせる。


「すまないね、ちょっと古傷がうずいただけさ。

 ようこそわが屋敷へ、さ、まずは我が屋敷を案内するよ」


 これも神様のおぼしめし。この世界での知識が、まるでこの世界で育ったかのように湯水のごとく沸いてくる。

 これから7年間、君を私好みの素敵なレディにするため、精いっぱいがんばるからね。


 ぐふっ……、ぐふふっ……、ぐふふふふっ。




 ――――それから7年――――



「お父さん、私、幸せです」


 あれから7年。

 ラッテは私の予想する。いや、予想以上に私好みの少女へと仕上げることができた。

 ただ残念なことに、すっかり忘れていた事実だが、16歳になるという事は、幼女(ロリ)様じゃなくなるという事と同義だった。

 しかし、私は後悔など全くしていない。(血涙)

 7年間の生活で、すっかり少女として成長したラッテは、文武ともに秀でているがそれにおごることなく、常に周囲を引き立てる素敵な淑女となった。

 清純な雰囲気と物腰でありながら、相反するように体つきはエロく育ち、世の男どもの目を奪って離さない。

 これには自他共に認める幼女愛好家(ロリコン)の私であっても、色んなところが奮い立たないわけがなく、これなら幼女(ロリ)じゃ無くなっても愛する自信があった。


 そんなラッテだが、今、彼女は純白のウェディングドレスに身を包み、私の隣に立っていた。


「この7年間、お父さんと一緒に暮らしてきて本当に幸せでした」


 うれしいことを言ってくれる。

 必死によだれや漏れ出てくるあれこれを我慢した甲斐があり、娘から変態のそしりを受けることももちろん無く、こうしてぴたりと寄り添って歩いても、嫌がられることなど微塵も無い。


「引き取られたときは不安でいっぱいでしたが、引き取ってくれたのがお父さんだからこそ、今、こうしてここに居ることが出来るんだと思います」


 ゲームで何度も聞いたセリフと寸分も違いはなかったが、こうして肉声として聞くと、それだけで感動で涙が溢れ出してくる。


「お父さん、泣かないで?

 お父さんが泣いちゃうと、私も嬉しくて泣けてきちゃうから」


 ラッテの指が私の涙をそっと拭ってくれる。

 ゲームとは立場が逆になってしまったが、これもまた悪くない。


「さ、お父さん。私たちの晴れ舞台です、行きましょう?」


 ラッテに手を引かれ、祝福の声をくれるこの世界の知り合いたちの横をゆっくりと歩く。

 視線の先は、巨大な十字架と誓いの祝詞を紡いでくれる神父様。……そして。


「さ、ラッテ。こちらへ。

 お義父さん、ラッテはこの僕が必ず幸せにすることを誓います。

 だから……、そんなに泣かないでくださいね」


 …………なんで貴様がいるんじゃぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!!!


 神父の横に立っているこの男、この国の王子こと、ミヒャエル・アンドレ・サンドイッチ殿下が私の手からラッテを奪っていく。

 

「お父さん、本当にありがとう。

 私、この人と幸せになります」


 なにがどうして間違えた……。

 難しくなかったはずのお父さんのお嫁さんEnd、それが何故か結果は最難関の、リアルだったらほぼ無理ゲーと言われたプリンセスエンドにたどり着いてしまった。


「……幸せにな」


 しかし、誰が反対できようか。娘のここまで幸せそうな顔を見て、祝福すれども反対なんてできるはずがない。

 神父の前で永遠の愛を誓う二人を見て、私は決意する。


「孤児院……、開こう……」


 こうなったら絶対に幼女ハーレムを作ってやる。作ってやるんだからっっっ!!!!

最後まで読んでくださった方、ありがとうございました。

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― 新着の感想 ―
[良い点] なんというトゥルーエンド(笑) [一言] 何故かほっこりしました(  ̄▽ ̄)
[一言] せっかく、神様っぽいのが異世界へと行かせてくれてチャンスをくれたのに。 しかし、この試練を乗り越えた主人公は真の紳士(ロリコン)になったのかもしれない。 だって、娘に手を出していないのだ…
[一言] 最後の「孤児院開こう」がツボった。
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