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傍にいられたら  作者: 柚子ティー
8/16

すこしの変化

暖かい春が終わって、暑い夏が来ていたけど……。


――現在もあたしの恋は進展しないままだ。



「あっつーい」

「こんな日にはアイスだよね」

「じゃあアイス買ってこうぜ」

「そうだね」


あたしが言った言葉にみんなが反応する。


「おっ珍しく海斗が俺の提案にノった!」

「今日は何もないし確かに暑いからね」

と柿沢くんは笑う。


その表情に、それが自分に向いているものではないのに、ドキッとした。

こういう瞬間があるたびにあたしは柿沢くんが好きだと自覚する。



その日はアイスを食べて普通に帰っただけになったけど。






――それからすこし経った。

あたしは柿沢くんの会話がすこしずつ増えた。


柿沢くんはあまり自分から話すほうではないけれど、人が話しかけるときちんと最後まで聞いてくれるしよく笑ってくれた。

それに柿沢くんから誰かの愚痴を聞いたことはない。そのことを聞いてみたことがある。


「柿沢くんって人の愚痴言わないよね」

「うん」

「なんで?」


そしたら、彼は言った。


「愚痴を言ってるほうはすっきりするけど、聞いてるほうはあまりいい気にはならないでしょ」


そんなこと思ってたんだ……。確かにそうかもしれない。すごいな、相手のこともちゃんと考えてる。




彼と話す時間はすごく楽しい。ずっとしゃべっていたって退屈しない。

……いつか告白して付き合えたらいいなぁ。

なんてのんきに考えていた――――













――――なのに…………。


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