表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
傍にいられたら  作者: 柚子ティー
3/16

キーンコーンカーンコーン……

授業の終わりを告げるチャイムが鳴った。


「よっしゃー!やっと授業終わった―」

江口君が勢いよく立ちあがる。

「江口、授業中は寝ないほうがいいって言ったのにまた寝てたでしょ」

柿沢君が呆れた調子で言った。

「別にいいだろ。昨日の夜ずっとゲームしてて眠かったんだって」

「またか」


江口くんと柿沢くんはほんと仲いいなあ……


なんて思っていたら、

「唯~」

恵が廊下で手を振っているのが見えて、思わず笑顔になる。

「恵っ!一緒に帰ろ」


4人で帰っていると江口君が言った。

「おっ、そーだカラオケ行かね?」

「あ、ごめん今日早く帰らなきゃいけないから」

「私もお母さんに買い物頼まれてるから」

「なんだよ、海斗も恵もノリ悪いな」

そう言い、江口くんは私を見る。

「唯は行くよな」


言うと思ったけど。


「ごめん、あたしもパス」

「なんだよ、みんなして俺をいじめんのか」

「いじめてないけど……」



入学式から2週間、私たちはもうすっかり高校生活に慣れてきていた。

そして今では私、恵、柿沢君と江口君という4人で行動することが多い。


「しゃーねーなー、次は来いよ」

「「「はーい」」」

「じゃあ今日はこのまま帰るか」


そんな感じで話しながら帰って恵と2人きりになった時、恵が言った。

「……あのさ唯」

「うん?」

恵は顔をすこし赤らめながら言う。

「私、好きな人ができたの」

「え!?うそ誰?」

あたし達は、白いライラックの花が咲いている道を歩く。

「うーん……それはまだ秘密」

暖かい風が2人の間を吹き抜けた。

「なんでー?」

「また今度ね」


ふーん……好きな人かあ

できたことないなー


恵と別れた後にそんなことを考えながら家に帰った。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ