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傍にいられたら  作者: 柚子ティー
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入学式

「離れた……」

(メグミ)が小さくつぶやく。

「でもまあ、クラス隣なんだからまだいいほうだよ」

「そうだけどさ~」

まだ不満そうにでもさ……、と言っている恵をなだめながら教室に向かった。



「じゃあね、(ユイ)

「うん、またあとで」

……なんて明るく言ってるけどあたしだって恵と離れて寂しい。

新しい友達ができると思うと楽しみだけどね!


自分の席に着き、周りを見渡していると斜め前に座って本を読んでいた男子が、いきなり声をあげた。

「うああ~、頭いてえ」

「うわっ!?」

びっくりした……と思っているとその男子があたしのほうに体を向けた。

「なあ、あんたこんな文字ばっかの本なんて読めるか?」

彼があたしに見せてきたのは小説だ。

「うん……読めるけど」

「マジで?俺マンガしか読めねえよ、頭痛くなる」


元気な人だなあ

この人、何て名前だろ……

「なま――」

頭を抱えてうなっている彼に名前を聞こうとすると相手がハッとする。

「そういや自己紹介してないな」

あ、気付いた。

「俺、江口遥希(エグチハルキ)。そんで、あんたの隣で本読んでんのが柿沢海斗(カキザワカイト)、俺の幼なじみ」

いきなり名前を呼ばれて驚いたのか、あたしの隣にいた黒ぶち眼鏡の男子が肩を震わせた。

「江口......僕が、何?」

「自己紹介、海斗もやれよ」

彼は本から顔を上げてこっちを見た。

「えっと......柿沢です、よろしく」

北村(キタムラ)唯です。よろしくね、江口くんに柿沢くん」



そう言うと江口くんはニッと、柿沢くんは照れたように笑った。


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