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傍にいられたら  作者: 柚子ティー
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やっぱり

結局、柿沢くんが話すのは恵の話ばかりであたしの変化には全く気付いていなかった。

……わかったはいたことでも、やっぱり悲しくなる。

それでも通りに接した。

笑って、あたしからは何も言わなかった。

買い物が終わったら柿沢くんはそのまま帰ってしまった。

少しでも期待した自分を殴りたくなる。

それでも、彼といつもより長く一緒にいれたことに喜びを感じるあたしはどうしようもない馬鹿だ。





そんなある日、体育で着替えているときに友達に言われた。

「ねえねえ、唯ってさぁ」

「ん?」

「柿沢のこと好きでしょ?」

「……え?!」

いきなり言われた一言に動揺する。

やっぱり江口くんの言う通り、わかりやすいのかな。

「そ、そんなことないよ!」

「え~?自分じゃ気づいてないみたいだけど、唯ってかなりわかりやすいよ?」

「だからそんなんじゃないって。それに柿沢くんは恵と付き合ってるじゃん」

そう言いながらも顔が熱くなるのがわかる。

これじゃあ肯定しているようなものだ。

「そうだけど……告っちゃえばいいのに」

「そんなことできるわけないじゃん!変なこと言わないで」

制服に着替えて更衣室から出たとたん、あたしは目を見開いた。

「あ、……」

……そこにはあたしを迎えに来たのだろう、恵が呆然と立っていたんだ。


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