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臨模を司る少年の物語  作者: グラン
捨てられたら少年とチート
3/3

プロローグ3

職業「臨模師」


これが、ボクに与えられた異世界での職能。


今一ピンと来ない職業だ。

いやまあ、「勇者」とかみたいにポピュラー且つ、こっ恥ずかしい職業じゃなかったのが救いだけどね。

基本的に戦闘が得意な職種ではないという事は理解できている。

何せステータスからして前衛でボコる事も後衛から魔法やらをブッ放す事も出来そうにない貧弱なステータスだったから。


「ステータスオープン」


良くある異世界転移系のラノベ同様この言葉は便利だね。


覇道 零

職業:臨模師

LV1


HP 15/15 

MP 5/5

STR 13

DEX 10

VIT  10

INT 10

AGI 10

MND 10

LUK 15


とまあ、見てもらって解るとおり異世界に於ける一般人達と大差ないステータスだ。

唯一の違いは職業欄に臨模師の表記の有無位だ。


そもそも、臨模ってどんな意味なんだ?


一応大半のクラスメート達は城内でも使える職業であったり極一部・・・それこそ中心的人物になりつつある「勇者」芹沢くんや生徒会長を務め、クラスメート達の精神的フォローに回っている「剣舞士」神薙アキラさんのような何となく解る職業でない事は確かだ。


それでも、異世界人である事で多少は護身の為の術を学ばせようと云う心遣いなのかどうかは解らないが戦闘訓練を課せられている。


だけど、ボクにとってはそれは不要な物だと感じている。

何故なら・・・


「シッ!!」


視認すら許されない鋭い突きをソコに来ることが解っていたかのように一歩前に出て完全に速度が乗り切る前に堅く握りしめた拳で打ち払う。

前進した一歩の力と相手の突進の威力をそのまま利用し足を払うが、圧倒的な身体能力の差で力ずくで踏みとどまられる。

しかし、それすらも予期していた僕は硬直している右脇腹に木剣を添えることで勝敗を決めていた。


「ふう、やはり身体能力が上がった程度ではキミには勝てないのかな?」


苦笑い気味の神薙さんを見据えながら天道流闘術の師範としてのアドバイスの言葉を伝えていく。


「そう簡単に負けるわけには行かないからね。今の神薙さんは身体能力と技術がアンバランスになってるから余計にやりやすいんだ。

もう少し体の力を抜けば刺突を打ち払われても二の太刀、三の太刀と続けざまに放てるようになると思うけど....

少し気負いすぎなのかな?もう少し、芹沢君ほどでなくて良いから余裕とか楽観的な考えでも良いかもしれないよ」


難しい顔で唸る神薙さんの顔は普段の凛々しい(女性に使う言葉ではそう無いが)表情は感嘆の溜息も出ない。


まあ、支給された剣はザ・西洋剣といった両刃の長剣だ。

扱い慣れない剣だから余計に取り回しにも余裕がないのだろう。


「じゃあ、ボクは色々調べたいこともあるから行くよ」


未だ何かに悩む神薙さんに一声かけボク達が居住区として利用させている兵舎へ入っていった。


嫌な予感がブルリとボクの背筋を震わせた感覚を無視しながら・・・


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