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容姿端麗声完璧な私ですが、生活能力はポンコツでした。  作者: 髙橋ルイ
第1章:容姿端麗 声完璧な私ですが、生活能力はポンコツでした
3/95

そろそろ帰りたいんだが

読んでくださりありがとうございます!


この作品 『容姿端麗 声完璧な私ですが、生活能力はポンコツでした』 は、

完璧な見た目と声を持つが、生活能力ゼロのポンコツ女子と、

そんな彼女に振り回される普通の男子の物語です!


今回も彼女のポンコツっぷりが炸裂し、

彼はまたもや世話を焼かされることに……!?


ぜひ楽しんでいってください!

高坂 悠真「……よし、これでだいたい片付いたな」


 部屋の散らかっていた衣類を整理し、テーブルの上に積み上げられていたゴミをまとめ、ようやく部屋は人間が住めるレベルに戻った。


天宮 玲奈「悠真くん、めっちゃ働き者ですね! もう専属家政夫になっちゃいます?」


高坂 悠真「ならねぇよ!! ってか、お前がやるべきことだろ」


 悠真は溜め息をつきながら、時計を確認する。


高坂 悠真「っと、もうこんな時間か……そろそろ帰らねぇと」


天宮 玲奈「えっ、もう帰っちゃうんですか?」


高坂 悠真「当たり前だろ。俺の家じゃねぇんだからな」


天宮 玲奈「えー……なんか悠真くんがいるのが当たり前になっちゃってたから、ちょっと寂しいかも」


 玲奈はふくれっ面でソファに座り込む。


高坂 悠真「お前なぁ……俺はお前の世話係じゃないんだからな」


天宮 玲奈「えへへ~、でも助かりましたよ! 悠真くんがいてくれて!」


 玲奈は無邪気に笑う。悠真はその笑顔を見て一瞬戸惑ったが、すぐに咳払いをして気を引き締めた。


高坂 悠真「まぁ……少しはマシな生活になったなら良かったよ」


天宮 玲奈「うん! あ、悠真くん、最後にこれ飲んでいきます?」


 玲奈は冷蔵庫を開けて、飲み物を取り出そうとした。


高坂 悠真「いや、もういいよ。そろそろ――」


 その時だった。


「――あれ? 悠真?」


 玄関の前から聞き慣れた声が聞こえてきた。悠真は心臓が跳ねるような感覚に襲われる。


(えっ……? なんでここで……!?)


 恐る恐るドアの方を見ると、そこに立っていたのは悠真の幼なじみ・佐倉さくら 彩花あやかだった。


佐倉 彩花「悠真……なんでこんなところにいるの?」


高坂 悠真「いや、これは……その……!」


 悠真は冷や汗をかきながら、必死に言い訳を考える。


天宮 玲奈「ん? 悠真くんのお知り合いですか?」


 玲奈はまったく動じることなく、ひょこっと顔を出した。彩花の目が大きく見開かれる。


佐倉 彩花「……えっ、なに? まさか悠真、女の子の家に入り浸ってたの!?」


高坂 悠真「ち、違う!! こいつがあまりにもポンコツすぎて助けてただけで――!」


佐倉 彩花「助けるって、え、何この状況……?」


 彩花の視線が玲奈と悠真を行き来し、部屋の状態をチェックする。そして――


佐倉 彩花「悠真……もしかして、同棲してる?」


高坂 悠真「だから違うってぇぇぇぇ!!」


 悠真は絶叫した。

高坂 悠真「だから違うって!! ただの成り行きで助けてただけだって!!」


佐倉 彩花「でも、悠真が女の子の部屋にいるのって、普通に考えておかしくない!?」


 彩花は明らかに疑いの目を向けてくる。悠真は何とか誤解を解こうと必死だったが、隣の玲奈はというと――。


天宮 玲奈「あ、そうですよ! 悠真くん、すっごく面倒見がいいんです!」


佐倉 彩花「……は?」


高坂 悠真「おい、余計なこと言うな!!」


天宮 玲奈「だって本当のことじゃないですか~。今日もご飯の買い出しに行ってくれたり、お掃除手伝ってくれたり……あとパンツまで履かせてくれましたし!」


佐倉 彩花「…………」


高坂 悠真「…………」


 その場の空気が一瞬にして凍りついた。


佐倉 彩花「……え?」


高坂 悠真「いや、ちがう!! ちがうから!! 誤解だ!!」


佐倉 彩花「パンツ……履かせたってどういうこと!?」


天宮 玲奈「あー、それはですね、私うっかりノーパンで過ごしてたんですけど――」


高坂 悠真「うっかりって言うなぁぁぁ!!」


 悠真は全力で玲奈の口を塞ごうとするが、時すでに遅し。彩花の目が完全に疑惑の眼差しから“確信”へと変わっていった。


佐倉 彩花「悠真……アンタ、最低」


高坂 悠真「待て待て待て! 信じろって!! 俺はそんなつもりじゃなくて……!!」


佐倉 彩花「女の子にパンツ履かせるような男を、どうやって信じろっていうのよ!!」


 彩花の声が大きくなる。これ以上騒がれたら、近所の人にまで変な誤解をされかねない。


天宮 玲奈「あー、悠真くん、そういえば私のパンツ、適当に選んでくれましたよね?」


高坂 悠真「言うなぁぁぁぁぁ!!」


 悠真は頭を抱えた。


佐倉 彩花「アンタ……まさか本当に同棲してるんじゃ……」


高坂 悠真「だから違うって!! そもそも俺、今から帰ろうとしてたんだよ!!」


佐倉 彩花「へぇ……? じゃあ、なんでこんなに部屋の中片付いてるの?」


天宮 玲奈「悠真くんがやってくれたんですよー! すごいでしょ?」


佐倉 彩花「……悠真、完全に世話焼き彼氏じゃん」


高坂 悠真「違うっつってんだろ!!」


 悠真は心底泣きたくなった。


数分後

 ようやく騒ぎも落ち着き、悠真はなんとか彩花に誤解を解こうとする。


高坂 悠真「とにかく俺は、こいつの世話をしてただけで、それ以上のことはない!!」


佐倉 彩花「……ふぅん。まぁ、悠真がそんなことするような男じゃないのは知ってるけど……」


 彩花は腕を組んで、じっと悠真の顔を見つめる。


佐倉 彩花「でも、普通こんな状況にならないよね?」


高坂 悠真「それは俺が聞きたい!!」


天宮 玲奈「でも悠真くん、今後も来てくれますよね?」


高坂 悠真「来ねぇよ!!」


 玲奈の天然発言に、悠真は全力で拒否する。が、玲奈は全く気にしていない様子だった。


佐倉 彩花「……まぁ、これ以上騒ぎになったら大変だし、今日は許してあげる。でも悠真、あんまり変なことしないでよね?」


高坂 悠真「俺は何もしてないんだよ!!」


天宮 玲奈「悠真くん、また来てくださいね~♪」


 玲奈は手を振りながら送り出す。その笑顔を見ながら、悠真は心底思った。


高坂 悠真(……俺の平穏な生活、もう戻ってこない気がする)

高坂 悠真「はぁ……なんとか解放された……」


 玄関を出て、夜風を浴びる。ようやく玲奈の部屋から脱出し、帰路につくことができた。


佐倉 彩花「ねぇ、悠真?」


 そんな悠真の隣で、まだ疑いの目を向ける彩花がいた。


高坂 悠真「……なんだよ」


佐倉 彩花「本当に、何もやましいことはないんだよね?」


高坂 悠真「誓ってねぇよ!!」


 悠真は全力で否定した。


佐倉 彩花「だってさぁ……あの子、めちゃくちゃ可愛いじゃん?」


高坂 悠真「……それはまぁ、否定しない」


 玲奈の容姿は、誰が見ても認めるレベルだった。それに加え、声まで完璧。将来有望な声優という肩書きまである。


 だが、問題なのは――


高坂 悠真「……生活力がゼロすぎるんだよ」


佐倉 彩花「それで、悠真が世話してあげてるってわけね?」


高坂 悠真「世話っていうか……ほっといたら死ぬんじゃねぇかってレベルだったからな」


佐倉 彩花「ふーん?」


 彩花は意味ありげな笑みを浮かべる。


佐倉 彩花「悠真ってさ、世話焼きだよね」


高坂 悠真「そんなことねぇよ……」


佐倉 彩花「でも今日だけで、買い物行って掃除してご飯の手配までして……」


高坂 悠真「……それを言うな……」


 悠真は頭を抱えた。言われてみれば、まるで彼氏みたいな動きをしていた気がする。


佐倉 彩花「まぁ、いいけどね?」


高坂 悠真「いいのかよ」


佐倉 彩花「うん。だって悠真、いざって時はちゃんと止まれるタイプでしょ?」


高坂 悠真「……まぁ、な」


佐倉 彩花「それに……玲奈ちゃん、悠真のこと結構好きそうだったし」


高坂 悠真「は?」


 悠真は思わず足を止める。


佐倉 彩花「だってあの子、悠真にすごい懐いてたじゃん? 普通、あんなにすぐ心開かないよ?」


高坂 悠真「いや、あいつは単純にポンコツなだけだろ」


佐倉 彩花「ふふ、そうかもね?」


 彩花は意味深な笑みを浮かべたまま、悠真を見つめる。


佐倉 彩花「ま、私はしばらく様子見させてもらうよ」


高坂 悠真「……様子見って何のだよ」


佐倉 彩花「悠真が玲奈ちゃんとどうなるのか」


高坂 悠真「ならねぇよ!!」


 悠真は全力で否定したが、彩花はニヤニヤと笑っていた。


一方、その頃……

天宮 玲奈「……悠真くん、帰っちゃったなぁ」


 玲奈はソファに寝転びながら、天井をぼんやりと見つめていた。


天宮 玲奈「なんか、悠真くんがいるのが普通になってたから……ちょっと寂しいかも?」


 玲奈はひとり呟く。今日一日で、すっかり悠真の存在に慣れてしまった。


天宮 玲奈「でもまた来てくれるよね!」


 玲奈は無邪気に笑う。


 その笑顔は、悠真が知らないところで新たな波乱の予兆を秘めていた――。





最後まで読んでいただき、ありがとうございます!


今回は、主人公がようやく彼女の世話から解放されようとしたのに、

まさかの展開でさらなる誤解を生むことに!?

彼女の天然発言が、思わぬ波乱を呼ぶ回になりましたね!


振り回される彼の運命はどうなるのか……?

次回もぜひお楽しみに!


感想や評価をいただけると励みになります!

それでは、また次回!





※この作品はAIの協力の元作成されています

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― 新着の感想 ―
こんばんは! 彩花、相当ビックリしたでしょうね...(^_^;) 玲奈、相変わらず可愛いです!! 次回更新、頑張って下さい!!! 応援しています!('・ω・')
2025/03/08 21:29 きゃさりん
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