3 東京駅編・序章
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僕は東京駅につくと、すぐさま9・10番線に向かった。有坂を引きずりながら。
階段を降りると、有坂が階段にぶつかる大きな音と、それをかき消さんばかりの大きな有坂の悲鳴が地下へと響き渡る。
「いったたたたたた!ちょ、死ぬ、死ぬ〜止めてください神坂さん!!!!」
まぁ、無視でいい。このまま地下を駆け抜け、階段を有坂の悲鳴を撒き散らしながら駆け上り、ホームの北端にたどり着いた。
「し、死ぬかと思った……んで、こんな所まで来ちゃって、どうするんですか?ここからだとホーム全体は見えませんよ?真ん中あたりだと見えそうですから、そっちに移動しましょう?」
「いや、ここでいいよ…ここが敵の集合場所だからね。」
「え!?なんで知ってるんですか?」
「いや、普通に日本中の回線を一時的にジャックさせてもらって、その中に今回の組織の襲撃情報があったからね…あ、もちろん、個人情報とかは盗んでないよ?」
このとき、初めて聞いた有坂は、(いや、可笑しいでしょ…)と思うのであった。
ちなみに、オペレーターは神坂に対し、《それは普通じゃないからな》と苦笑まじりで突っ込んでいた。
その時だった。ザッ、ザッと足音がした。その方を向くと、人がいて、その数役120人。全員がゴッツい装備をしており、いかにもテロを起こしそうな見た目だった。
「ようやく来たね…」
「てか意外と数少ないないぁ…」
「まぁ、結界でも展開しますかぁ…」
そう軽く言い放った神坂は、次の瞬間、120人と自分たちを別空間に転移させた。とある言葉を放って。
【創造:殺風景な部屋】と。
その異空間に放り込まれたテロ団員は驚き、熟練者はすぐさま臨戦態勢に入り、そして神坂たちは…
準備運動をしていた。
「いちに、さーんしっ!」
「ごーろく、しちはち!」
それを見たテロ軍団はすぐさま襲いかかる。彼らは神坂たちが自分たちのことを舐めていると錯覚し、激怒して。
しかし、神坂たちは違った。舐めたわけではない。なのになぜ、準備運動などができるのか?
それは、神坂たちは、敵を正確に分析し、あらゆるパターンを考慮したうえで、こいつらは脅威にはならないなと導き出したからである。
実際、襲ってきた敵の大多数は、神坂が放った一言を前に塵と化したのだった。
【創造:雹嵐・万華】
その言葉が発せられると、一万の雹が降り注ぎ、敵を粉々に打ち砕いた。
圧倒的な力を前に、残った熟練者は、死を悟ったのだった。
そして、神坂たちは思い知る。死を前にした敵は相当強化されると。これはまだ、序章に過ぎないことを。
遅れました…