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運命の輪  作者: 青紫せい
天羽みのり
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新しい人生

 ママと言ったつもりで出した声はあうあうと言葉にならず、自分では情けない様で恥ずかしく感じたがそれさえも声を出した事に驚かれた。母は娘を抱き上げ赤ん坊にするようによしよしとした。

(生まれ変わったのか、この記憶もそのうち薄れるんじゃないかな。前世でもそういう子供は聞いたことがあるし)

その後、朝食をたべさせられほぼ柔らかいものばかりをスプーンで口に運ばれた。自分でスプーンを取ろうとしたがあまりの力のなさで諦めた。その後、医師が呼ばれ検査された。体力無いだけで病気ではないみたい、幼児だし成長すればなんとかなるかな。なんて言ってるのかはいまのところニュアンスで判断するしかなく、わかるのはミリアという名前だけだった。ここは少なくとも召使いがいて母と思われる人はまるでお姫様の様な衣装で登場し、医師を即座に手配できる屋敷の主は高位の人と思われる。自身のもつ記憶を照らし合わせ前世より千年くらい前と同程度と推測した。

ご飯を食べたせいか再び眠気がおそう。昼寝の時間のようだ。またベッドに寝かされ薄い天蓋がまわりに掛けられた。

 すると[みのりさん]と声が聞こえた。[寝ながら聞いて下さい。いますごくお困りですよね。]即座に返答を返した。(二度寝したら5年とか言葉も分からないし、まあ全くの赤ちゃんならいいけどなまじ前世の記憶あるから分からないのが辛いわ。なんで記憶あるの?)[本当は無いのが普通なんです。やはり元こちらの出身だからでしょうか?](それなんだけど本当にうちの両親がこっちの世界の人なの。説明してよ。)

案内人は両親がそれぞれ亡くなった時に、今の私の様に魂が違うという理由でこちらに送られやはり記憶はそのまま残っていた事や、その昔こちらの世界で二人が同時に亡くなった際に母のお腹に子が宿っていてそのまま3人という形で前世生きた世界に入ったという事を話した。

(この状況だから妙に腑に落ちるけど、そうですかとしかいえないわ。で私もこのままなのね。)[言葉わかるようにしますよ。ただ5才児くらいのレベルでですが](今がそうなんだから同等ね。わかった。記憶は残ったままなの)[そこだけは、]歯切れの悪い返答の案内人にへんな人間くささを感じた。(まあいいわ、たまに情報をもらえたらありがたいのだけど出来る?)[善処しましょう]なにも出来ないいまの自分にはこれくらいのサポートか必要だから。

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