第15章
第15章
登場人物
ルイス、ガット
オート航行で小休止のハンジャとケイドラーダ。
ハンジャのメインルーム。
ガルアム「ガット様。小惑星帯で採取したチリの成分分析の結果、ザクラートが微量検出されました。」
ガット「何だって⁉︎ザクラートが?……一応皆んなに通信しておくよガルアム。」
RJV本部、メインフロアのモニターにガットが映り、
ガット「こちらハンジャ。小惑星帯を通過中、チリを採取。その分析の結果、微量のザクラートが検出されました。」
ルイスoff「ガット、すごいじゃない。大発見よ。どれだけ広大なベルトか分からないけど、そこにザクラートが存在するなんて。」
本部オペ「ガット司令補。資料は帰還後提出してください。改めて確認します。」
ガット「了解、大切に持ち帰ります。」
通信を終えたガット、ガルアムに、
ガット「……だそうだよガルアム。ストッカーに大切にしまっておいてね。」
ガルアム「了解、ガット様。」
ガットはルイスにソロ通信した。
ガット「ルイスさん、聞いてますか?」
ルイスoff「どうしたの?内緒話?」
ガット「はい。……ここの小惑星帯の岩石を、ザクラートの為に全て採取したらどうなりますかね?」
ルイスoff「……ガルシアなら即答なんだけど、私には分からない。……ザクラートを手に入れても、小惑星帯のベルトを変化させる程採取したなら、何らかの影響はあるはずね。例えば他の惑星の自転公転が変わるとか、恒星の重力で惑星の公転軌道が変わるとか。……それは分からない。」
ガット「やっぱりそうですよね……僕らの勝手で恒星系を踏み躙る事はいけませんね。」
ルイスoff「ナトルーにも影響があるかもしれないし、資源採取も考えなきゃいけないわ。」
バンズoff「ザクラートなら、アタイ少しは持ってる。じいちゃんが残してくれた。……でもノアーナではそれで足りるよガット。」
ルイスoff「本当に必要になったら、その時に少し採取すれば良いでしょ。あなたが心配する事はないわ。」
ガット「そう……ですね。ザクラートが貴重だからつい……。」
バンズoff「変な輩に口外しなきゃそれで済む。それより先に進んだ方が良くない?いつまでオートで航行するんだよガット司令補!」
ガット「あ、そうでした。じゃ、マニュアルで指定位置まで全速航行しますっ。」
ハンジャとケイドラーダは、全速航行に切り替え、航行を開始した。Fade-out。