第18章
第18章
登場人物
ルード、ガット
司令室メインフロア。
ハンジャが帰還し、ルード艦長はガットを待っていた。
ガット「ルード艦長。ただいま帰還しました。」
ルード「ご苦労だったね、ガット司令補。惑星ナトルーへの航行ルートが決定した。君の調査のおかげだ。さすがハンジャは早い。グラン総督が驚いていたよ。地球歴18時間でナトルーを捉えたとはね。」
ガット「小惑星帯が無ければもっと速かったんですが、あれは危険です。うかつに侵入しない方がよろしいと感じます。」
ルード「うむ。それでハンジャの帰路を、航行ルートと決定したんだが、何か気が付いた事はあったかね?」
ガット「帰路のルートは特に問題無いと思います。それから、小惑星帯の岩石を採取してあります。利用価値のある鉱石でもあれば、調査を兼ねて岩石の採取というのもありではないでしょうか。ガルアムの分析では、有害な線量は少ない様です。ハンジャの放射能除去でも、直ぐに数値ゼロになったので、線量の問題もクリア出来そうです。」
ルード「そこまで分かると、小惑星帯を邪魔扱いも出来なくなるな。次の調査では一石二鳥になりそうだ。編隊は、SR-5を10機従えて、我が支援護衛艦が向かう。君とはしばらく別行動だ。」
ガット「そうですねルード艦長。くれぐれもお気を付けて。僕はRJV調査部のサポートに向かいます。」
ルード「調査官はルイスさんかな?」
ガット「いえ、別の調査官の宇宙船が、既にノアーナを出ており、そこに合流の形です。」
ルード「君は少し休んだ方がいい。無理をしなくて大丈夫だ。ノアーナの両親が心配するだろう。連絡は取っているかい?」
ガット「はい、もちろんです。母との通信だけですが、父の様子は聞くことが出来ますから。」
ルード「そうか。1度両親にお目にかかっておかなければな。……さて、今回はいいサポートを得た。時間も予定より早く済んだ、ありがとう。」
ルード艦長が立ち上がり、ガットの手を握った。
ガット「とんでもありません。サポートが今の職務ですから。では準備が出来次第、発進します。」
ルード「君も気を付けてな。」
ガット「ありがとうございます。失礼します。」