第12章
第12章
登場人物
ルイス、ガルシア、ジック、ソディナ
ガルシア邸リビング。お茶を飲みながら椅子に座る、ルイスとガルシア。側にジックとソディナが待機モード。
ルイス「……と言う訳よ。今後の事を考えたら、ラムルの甘えは断ち切らなきゃ。」
ガルシア「私達には肩の荷が重すぎるわ。でしょルイス。」
ルイス「ええ、そうよ。きっとラムルは自分の補佐にしたかったんだわ。」
ガルシア「ルイスに首輪を付けておかないと、何しでかすか分からないものね。」
ルイス「そうじゃなくて。RJVの関係者にだけマニュアル操縦を認めるのは反対。だから逆に関係者にはなりたくないの。もちろんマニュアル操縦のルールはしっかり定めてもらって、自由に飛ぶわ。」
ガルシア「それが一番心配なのよ、ラムルは……。……そうね。昔のルイスの方が私も好きよ。ようやくマニュアル航行が出来る様になったのは、宇宙船だけ。でもルイスの今回の件が有ったおかげ。これならノアーナの大気圏内でも問題無いでしょうね。」
ルイス「しかも私のマニュアル航行データがシステムに組まれたなんて、名誉な事よ。」
ガルシア「ルイスの様なマニュアル航行を誰も真似できないわ。」
ルイス「あら、そうかしら?ガットは目をキラキラさせて操縦を見ていたわ。きっとあの子は良い操縦が身に付くと思うの。」
ガルシア「随分とガットを推してるわねルイス。」
ルイス「そう。ガットには、ピンチでも冷静な行動を取れる立派な子よ。それはあの時分かった。私が今ここに居るのは彼の冷静な行動が有るから。あの時はただメカニックとして普通にエアバッグを取り付けたりしてると思ってた。でもそうじゃなかった。少なからず危機感を感じていたんだと思うの。私の事を心配してくれてたわ。」
ガルシア「昔のマットの技術力と……、その他はシェルナさんの遺伝かしら。今度バーベキューに呼んでみましょうかルイス。」
ルイス「皆んなの時間が合えばそうしたいわね。」
ガルシア「ラムルはガットの事をどう考えてるかしら。」
ルイス「私ならRJVの正式な一員として迎えるわね。」
ガルシア「やっぱりそう思う?じゃあきっとラムルもそうするわ。だってルイスそっくりだもの。考え方も一緒よ。」
ルイス「そうね。頑固な所はブロント似だけど。」
くしゃみするラムルをカットインの画。
2人の笑い声がリビングに響く。ジックとソディナも昔のメモリーを引き出しているに違いなかった。ディゾルプ。