表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
7/53

異世界


「そうなんだ。じゃあ、邪魔しちゃ悪いよね」

 シムゥンはどうやらシーザーの好きな子はこの近辺にいて、シーザーと日常的に会話するくらいの関係だと思ってるようだ。


 そういう状況でもないけど、とシームァは思った。

 まさか異世界の人物とは思うまい。




「ふうん、シーザーって好きな子がいるのね」

 と、つぶやいたのはカーラだった。


 その一言で皆の視線がカーラに集中したので、カーラは焦った。

「あ、いえ、ごめんなさい。話に割り込んだつもりはないの」



「……?」

 シムゥンは不思議そうにカーラを見ていた。



「あ、初めましてね。ゼネバの相棒の見習いアンドロイドハンターのカーラよ」

「すまない。止めたんだが、無理やりついて来たんだ」

 ゼネバが弁明する。



 シムゥンはじっとカーラの顔を見た。


「あら? お姉さんが美人すぎて見惚れちゃったのね」

 カーラは微笑むのだが、シムゥンは不審なものでも見るような顔つきだった。



 シムゥンはじっとカーラを見ていた。

 一見、大した魔力はなさそうな女性。非力そうにも思われる。

 だが、その奥に何か隠されてる……?


 それを見抜こうとして、なかなか見抜けないことに気づいた。



「……ゼネバさん、すごい相棒と組んでるんだね」

「そうか?」

 意外そうに、ゼネバはカーラを見る。


「かなりの魔力をずっと隠してるんだから、本気だしたら、きっと……」

 言いながら、シムゥンは激しい脱力感に襲われる。

 カーラの奥底に潜む能力は……? どうにも見抜けそうにない。

 

 シムゥンがすうっと目を閉じた。

 カーラとのやり取りの途中だったので、シムィンはカーラが何かしたのかと焦る。だがそうではなさそうだ。



 カーラもじっとシムゥンを見ていた。

「魔力が体力に連動しちゃうタイプの子みたいね。私の弟も小さい時そんな感じだったわ」


「弟がいたんだ」

 と、ゼネバ。


「あ、言ってなかったっけ?」

 カーラは気まずそうに答えた。

 まさか、その弟のカノジョを寝取って、弟に絶縁されたなんて言えない。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ