再会
とはいえ、そんな体裁よりも、シームァの目が何より大事なのは言わずもがな。
その治療のため何日もかけてシームァと黒髪の男が同じベッドで過ごしていたこととか、一番引っ掛かっているのはリムがその男に対して好意的に思ってることだ。
感謝すべきなのだろうが、どうにも割り切れない。
激怒の次はいらつきを感じたシムゥンだ。
つい、行動が荒くなる。
「そこ! 誰!?」
目の前の岩を魔法で砕く。
岩陰の向こうに立っていた人物は逃げる間もなく、そこに立ち尽くしていた。
それはリムの記憶の中にいた黒髪の男だった。
*
「えっ!?」
シームァが驚きの声を上げつつ、立ち上がる。
シムゥンがいきなり岩を砕いたのもびっくりだが、その後ろに意外すぎる人物がいたからだ。
シムゥンも立ち上がり、シームァの肩に手をのせ、一歩前へ出る。
「ケイさんだね?」
「よくわかったね。前に会ったことあったかな?」
眼前の岩を砕かれても、ケイはさらっとしたものだった。
「リムに聞いた」
言いながらも、シムゥンはリムの記憶を辿る。
今のケイはお面をつけていない。
それがリムには嬉しいことのようだ。
「リム君に?」
「リムの正体には気づいてるんだろう?」
「あぁ」
「きみがリム君を操ってるのかな?」
ふとケイがそんなことを聞いた。
自分がルウの地で環境維持ロボを操っているから、そんな発想が出て来たのかもしれない。
相手が虚を突かれたような表情だったので、違うと判断した。
「きみはシームァ君の弟かな?」
ケイは、シームァから魔力の強い弟の話を聞いていた。
シムゥンは頷き、名前を告げる。
そして、こんなことを告げてみる。
「シームァの目を治してくれてありがとう。あと、シームァを襲った犯人はリムが壊した。もう動かないはずだよ」
と、シムゥンが教える。
リムがその情報を教えたがっているようだったからだ。
「えぇっ!」
シームァは驚いていた。
いきなり奇襲をしかけていた犯人がリムによって壊されていた……?




