説教その2
そんなイオを見て、シームァはぽかんとしてしまう。
「意地悪な人だと思ったのに、案外、親切なのね」
シームァはぼそっとそんなことを言った。
それを聞いて、シムゥンの表情が変わる。
「僕のお姉ちゃんに失礼なことしたの?」
シムゥンがイオに詰め寄る。
「あ、いえ! そんなつもりじゃなくて」
言ってしまってから、シームァはまずい発言をしたと気づいた。
即座に否定したが時すでに遅し。
「いえ、そのようなことは……」
弁明するイオ。
ジーラに助けを求める。
シムゥンもジーラを見る。
「儀式の前に、ゼネバとシームァとシムィンに会いたいと言ってただろ? その時だ」
ジーラの言葉に、シムゥンは考え込む。
「そう? あの時? イオ、いたっけ?」
あの時のことはは本当に夢のようだった。
さっきゼネバの相棒のカーラと会ったし、あの出来事は本当にあった出来事なんだと納得もしていた。
しばし、考え込み……
「そうだ! 僕に邪眼かけようとしたり、めちゃくちゃ失礼なことしたでしょ!?」
「あ、いえ? その……? それは邪神様の……」
依り代としてふさわしいかどうか確認してた、と言いかけたが……
「邪神って呼ぶな」
「すみません」
「まあ、僕に関してはいいよ。シームァに失礼なことしたの?」
「いえ、けして、そんな」と、イオ。
「あれは横柄な態度だったな?」と、ジーラ。
「……!?」
イオは絶句した。
イオにも自覚はあったのだ。
邪神復活の儀式の直前で気が立っていたのは確かで、急な客人を招くことになって余裕がなかったたのは事実。その後の邪神復活の儀式のことを考えればあの時のイオは客をさっさと追い出すことしか考えていなかった。
「すみません。なんというか、失礼なことをしでかしました」
イオはシームァに頭を下げた。
「あ、いえ、そんな……」
シームァも頭を下げる。
イオとシームァ、二人は互いに頭を下げ合う。
「シームァが謝んなくてもいいよ」
シムゥンがシームァを椅子に座らせる。
「今度、シームァに失礼なことしたらタダじゃおかないから」
シムゥンがイオにそんなことを言った。




