僕の大事な
「僕の大事な相棒だよ」
言われ、シムゥンは手にした剣をシームァに差し出すように見せた。
シームァは剣を受け取り、柄の所をなでるように手を乗せる。
「そう。シムゥンをよろしくね」
シームァがちょうどリムの本体部分に手を当てたので、リムは、おや、と思った。
リムがシームァの目と手が機械であることに気づくのはもう少し先のこと。
その後は、シーザーが宿題を早く終わらせるコツはないかと聞いてみたり。
シムゥンもシームァもこの国の義務教育課程は終わらせていた。二人は各々が思う効果的な宿題の進め方をレクチャーしたりしていた。
そういえばこの国の教育制度をよく知らないな、リムはそんなことを思っていた。
シムゥンはここで教育を受けて育てられたのだ。そう考えると、少しぐらいは魔法使いたちに感謝しないといけないな、なんてどこか他人事のように思った。
シムゥンはシーザーより年下だが既に義務教育課程は終え、今は魔法に関する知識を勉強中ということだった。
シムゥンにはシムゥンの人生があったんだな、とリムは改めて感じた。
シムゥンがもっと早く生まれる前のことを思い出せていれば勉強も不要だったろうに。
――シムゥンと一体になってしまえば、それもこれもすべて解決する。
リムはそれこそが最善の方法だと思っていた。
*
その時、邪神の間の扉が開き、ステラが入って来た。
「なんか騒々しい……?」
シムゥンが『集中したいことがある』と邪神の間に籠っているはずだった。
てっきりシムゥンが一人で何か作業してると思っていたら、二人増えていたのでステラは警戒した。
「何者だ! この方を邪神様と知って侵入したのか!」
いきなり、ステラが攻撃態勢になる。
「邪神様?」
シームァが不思議そうにつぶやく。
「なんでもない!」
シムゥンが即座に否定する。
シーザーは恐怖で委縮している。
シムゥンはシーザーとシームァの前に出て、ステラの前に立ちはだかる。
「ストップ! 僕の大事なお姉ちゃんと従兄だよ!」




