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機械仕掛けの魔法使い~僕と邪神様~  作者: チク
僕と邪神様

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33/53

散歩


     * * *


 シームァは研究所の敷地を散歩していた。


 いつもの見慣れた風景でもなんだか色あせて見える。

 いつも歩いてる場所だが、どうにも現実感がないようなおぼつかないような足取りになる。


 シームァは弟シムゥンのことが心配だった。

 数日経っても、あれから何も連絡がない。


 何かあればさすがに連絡はあるだろう。連絡がないうちは何も大事にはなってないということだろうか。

 だが、以前会ったシムゥンはどうにも様子がおかしい。

 何か大きな病気にでも……で、なければいいのだが。



 ふと、ゲートの方にシーザーが見えた。

 シーザーは目をこすっている。


――泣いてる?


 シーザーは従姉弟にあたる。健康に生まれ一般家庭に引き取られたシーザーとは、なんとなく距離を置くようにしていた。 

 それでなくても、今、泣いている状態ならそっとしておこうと思った。


 くるりと振り返ると、驚いた顔のカーラがいた。



 実は、カーラは目隠して『だーれだ?』という古典的なイタズラをしようとしていた。ちょうどいいタイミングでシームァが振り返ったので苦笑いになる。


「シームァ、風邪引くわよ」

 などと取り繕うようなことを言ってみるカーラだった。



「……そうね。中に入るわ」

 シームァは完全に意表を突かれたような気分だ。

 カーラはここ最近はいつもゼネバと一緒にいるのに、一人でいるなんて珍しいと思った。



「ゼネバさんと一緒じゃないの?」

「ゼネバは、あのカイって人と打ち合わせだって。なんかあの二人の関係が気になるのよね?」

 と、カーラは不機嫌そうな表情になる。


「あの二人、どういう関係なの? 知らない?」

「さあ、深くは……」


「そうだ。今ならゼネバも見てないから、今のうちに……」

 と、カーラがシームァの肩に手を回す。

「……いいことしようか?」


 シームァはドキドキしてしまう。

 カーラに好意を抱いているのは事実だが、だからといってそれを受け入れるのはまた別な話だ。

 それに今は弟のことで頭がいっぱいの状態だ。こんな状況でそんな気分にはなれない。

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