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機械仕掛けの魔法使い~僕と邪神様~  作者: チク
僕と邪神様

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24/53

待ちぼうけ


     * * *


 シムゥンは邪神の間に帰って来た。


「寒っ……」

 思わず、そうつぶやく。


 寒さを実感すると、自分の故郷に帰って来たんだと安堵感もあった。



 だが、指先が妙に冷たい。

 指先だけじゃなく、手、腕、肩、全身が冷えている。


「おい!大丈夫か?」

 リムの声がどうも遠くに聞こえる。


「うん。ちょっと眠い」

「寝るな。凍死するぞ」

「おおげさ」

 リムの言葉に思わず笑ってしまう。


 風邪くらいひくかもしれないが、さすがに凍死まではいかないだろう。



 リムが何やら文句を言ってるようだが、「後で聞くから」と答えていた。

 リムの声を聞きながら、シムゥンは剣を両手で抱きしめるように座り込む。



「ちょっと魔力使い過ぎたかも」

 ゲートの使い道がわかったこと、聖剣ことリムを発見できたことは、なかなかよかった。

 あとで、ジーラやイオにも報告しておこう。


 そんなことを考えながら、シムゥンは眠ってしまっていた。




     * * *


『必ず迎えに来るから』

 ジュピターはそう言った。


 リムはその言葉を信じていた。


 だが、待てど暮らせど彼は来ない。

 もう来るはずがないのだ。

 それもそのはず、ジュピターは壊れてしまったのだ。


 リムにはそれがわかっていた。



 壊れた後のジュピターの魂は、しばらくリムのそばにいた。


――バカめ。迎えに来ると言ったくせに。


 ジュピターの魂は何も答えなかった。

 ただいるだけだった。

 無念だったのか、それとも無意識なのか、リムにはわからない。


 ジュピターが一緒の空間にいる、ただいるだけでよかった。

 リムは、ジュピターの魂に何度となく語り掛ける。



――まだ待ってればいいのか?

 いくらリムが話しかけても、ジュピターには聞こえていないのか、返事はない。



 そのうち、魂の気配も消えた。


 することのないリムはただ待っていた。

 いつか何らかのアクションがあるかもしれない、なんて淡い期待もあった。


 それとも新しい主人にでも見つけてもらおうか?


     *


 そんなリムの元に、栗色の髪の子どもがやって来る。


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