中断
――ゲートはどこにある?
ゲートは?
あ、そうだ。かつての僕が壊した。
壊れたゲートは、どこに?
――待てよ。
どうして、かつての自分はゲートを壊さなきゃいけなかったんだ?
それに、壊れてるはずのゲートが異世界と繋がってるって、どういうこと?
疑問が次々浮かんできた。
そんな時、ジーラの自分を呼ぶ声が聞こえたのだ。
*
邪心復活の儀式は滞りなく進行している。
ジーラも魔法使いたちと一緒に詠唱を唱えていた。
邪心復活。それが願いだったはずなのに、そうなればシムゥンの意識は消え去る……
シムゥンがいなくなる……?
その事実に、ジーラはいてもたってもいられなくなった。
気づけば、寝てるシムゥンの元に駆け寄っていた。
「やっぱり、ダメだ!」
突然のジーラの行動に、魔法使いたちは詠唱を辞める。
「なんのつもりだ!」
イオが叫ぶ。
「この子は私の孫だ。邪神になんかさせない!」
「邪神への恩も忘れて、そんな子どもに情がわいたか」
「関係ない!この子は大事な私の孫だ」
ジーラが眠っているシムゥンを抱き上げようとした。
イオが魔法で攻撃してくる。
威嚇のつもりだった。
大事な邪神の依り代に傷をつけるわけにはいかないから。
だが、ジーラはシムゥンを守るのに必死だった。
イオの攻撃を跳ね返す。
それをイオは宣戦布告ととる。
「ジオ、押さえろ」
イオが言うと、ジオがジーラに突進してくる。
ジオはシミュレーションドールと呼ばれる機械の青年だ。
その体は魔法耐性が非常に高い。
ジーラは、咄嗟に魔法で攻撃した。
ジオは魔法攻撃を跳ね返し、ジーラに殴りかかる。
ジーラはジオの拳を払い、反対の手でジオを突き飛ばす。
ジーラは後ろのシムゥンを見る。
「シムゥン! 起きてくれ! 邪神になんかならないでくれ!」
その声に答えるかのように、シムゥンは目を開けた。
*
「シムゥン、シムゥン……」
ジーラが抱きしめてくる。
「ジーラ? 泣いてるの?」
ジーラの頭をぽんぽんと叩いてやる。
シムゥンに名前を呼ばれ、安心するジーラだった。




