俺は
俺の生活スタイルは至ってシンプル。毎日同じ事しかしないのだから。目が覚めたら、冒険者達の前に立ちはだかり、倒され、しばらくしたら蘇りまた倒されに行く。これは自分が物心ついた時から決まっていた。親、兄弟、友達、皆が冒険者達のレベリングの手助けの為に倒されに行く、別に倒された時痛みがある訳でも死ぬわけでもないがこんな生活・・・
「飽きるよな〜」
俺が洞窟の隅でそんな事を呟いていると1人の人物が声を掛けてきた。
「何が飽きるんだ?スケイ」
声を掛けてきた人物は友達のオリバーだった。
「オリバー、・・・いや、毎日毎日冒険者達の手助けするだけの生活ってのも飽きるよな〜って思ってさ」
「そうか?俺は別にそうとは思わねぇけどな。あまり頭が宜しくない俺でも簡単にこなせる事は少ねぇし、倒される事だけしてれば勇者が来ない日は休日になる。まぁ、2週間に一度は少し忙しい外の世界で言う『シャチク』ってのにはなるけどな!」
こいつは所謂『ノウキン』ってやつで頭で考えず、とりあえず行動するみたいな奴だ。
確かに、こんな奴にこれ以上向いた仕事はないだろう。
「それはそうだが、ここに来る冒険者達はみんな旅に出たばかりの駆け出し者だろ?」
「そうだな、多くの冒険者達は少し離れた『楠木街』から来てるよな」
『楠木街』は俺たちの住んでる、始まりの洞窟から数キロメートル離れた大きめの街だ。
「そうだ。そんな駆け出し者達が何故、俺達を倒してこの先に行きたがるのか、そこにはどんな夢や目標があるのか、俺は気になるんだ・・・」
「この先?確かに、今までは意識したこと無かったが、冒険者達はいつもこの先の洞窟の出口を目指してるな」
オリバーが悠長に答える。
「俺たちは生まれてからこの洞窟を出た事はないし、俺達より上の世代だって外の世界を知る人物は少ないだろ・・・」
「そうだな、知ってるとしたら長位じゃなか?」
長のハイド・クローネ。俺たちの中で一番偉い人物だ。ステイは昔に洞窟の外へ出た事があると聞いた事がある。しかし、長は洞窟を出て約1ヶ月で帰ってきたらしい。何があったか等の話は一切されてないそうだ。
「あぁ、だがハイドは約1ヶ月で帰ってきた。俺はハイドの行った外の遥か先の世界を見てみたい!」
「俺、夢や目標を見つける旅に出たいんだ!」
俺は、オリバーにいつになく真剣な面持ちで言った。そんな俺にオリバーは目を見開いて、驚いていたが少し黙った後
「お前が行きたいならいいんじゃないか?俺はそうゆうのに興味ないから行かないけど応援してるぜ!」
背中を力強く叩きながら言った。
「オリバー…おま『まぁ、まずは長に相談だな!そうしないと旅の準備も出来ないぞ!』あ、あぁ、そうだな。ちょっと行ってくるよ。」
「おぉ!頑張れよ!」
俺はオリバーに手を振りながらハイドに会いに行った。




