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3:人魔大戦

文章力の低さがもろに出てる回です(/_-)


「来たようだな」


マスター室に入って最初に掛けられた声はそれだった。


中には質の良い服に身を包んだ精悍な男と鎧に身を包んだ偉丈夫が上座に座っていた。


精悍な方がフォルトナールのギルドマスターを務める元黄金級冒険者、レイガス・アルトマン

そして鎧を纏っているのが…。


「顔を合わせて話すのは初めてになる故、名乗らせて頂こう。

私はゾルガ・ヴォルフ、ウェルク王国の将軍を任されている者だ」


ゾルガ将軍、辺境にいたレイルですら名前を聞いた事があるがこうして対面する事になるとは思わなかった。


「シャルロッテ・ウィーダルと申します、名高き風狼将軍にお会いできて光栄でございます」


「…セラと申します」


「レイルと申します…」


「身構えなくて良い、そちらの楽な話し方で構わない」


シャルに続いて自己紹介を行う、そして席に勧められるままに座るとゾルガが話を切り出す。


「今回の用件はふたつある、ひとつは黄金級冒険者シャルロッテ・ウィーダルに王都への召集令が出たのを伝えに。

もうひとつはセラ、貴殿に接触してきたという奇跡を名乗る者の詳細を聞きに来た」


その言葉は部屋の空気を重苦しいものに変えた。





―――――


「こりゃあ…確定、でしょうな将軍」


「できれば思い違いであって欲しかったが…」


セラが話し終えるとレイガスがそう呟き、ゾルガ将軍も表情を険しくしてそう溢す。


「…これから話す事は他言無用で頼む、この国…下手すれば世界に関わる事なのだ」


「…あの、それなら俺は部屋を出た方が良いです、よね?」


そう言ってレイルは席を立とうとするがレイガスが待ったをかける。


「なら最初から呼んだりするか、お前さんだって当事者の一人だろうが、それにな…」


レイガスは嘆息しながら続ける。


「これから話す事には並以上の実力ある奴が必要なんだよ、なぁ?ドラゴンとフルフルを単独討伐どころか500年未踏破だった天竜(てんりゅう)封窟(ほうくつ)を踏破した期待の新入りさん?」


その言葉に部屋中の視線が集まる。


「…報告は昨日したばかりの筈ですが」


「うちの職員は優秀なんでな、深層ならともかく浅いダンジョンなら半日で調査できんのさ、それにお前さんが出したタグと鱗を調べた結果本物だと鑑定された、疑い様はあるまいよ」


昨日の報告した時から一日と経ってない筈なのだがそこまでやっていたのか?目処が立ったとは言えギルドは未だに復興で忙しい筈なのに。


「まあ色々偶然が重なってお前さんの報告が俺の耳に届いてな、俺の権限で調べさせてもらったのさ。

王国から救援も来たおかげで多少の余裕も出来た事だしな」


レイルが浮かべた疑問を察したのかレイガスは笑いながら答える。


「本当はちゃんと賞与やらなんやらするんだが今はこっちもドタバタしてんでな、後回しになるのは悪いが今はこっちの話を聞いてくれや」


レイガスはそう締めくくりゾルガに視線を向ける、それに応える様に頷くとゾルガは話を切り出した。


「まず君達に聞くが40年前に起きた“人魔大戦”を知っているかね?」


「…魔王が顕れた事で起きた人と魔物による世界規模の戦争、ですよね?」


魔王は言うなれば天災のひとつだ、極稀に一体の魔物が突然変異を起こし、並外れた力を持った個体へと進化した存在を示す。


40年前に魔王が顕れて魔物達を暴走させ、世界規模で人々を脅かしたが5人の英雄達により魔王は倒され、世界は救われた。


それが俗に言う“人魔大戦”と呼ばれるものだ。


「うむ、その認識が人々に伝わっているものだろうな」


「…違うのですか?」


「間違ってはない、だが秘されている事はある」


ゾルガはセラを見据えると一呼吸置いてから答える。


「貴殿に接触してきた“救済の奇跡”は40年前に魔王を生み出し、世界を滅ぼそうとした者達の生き残りの可能性があるのだ」


告げられた言葉にレイル達は唖然としてしまった…。


次回も説明回になりそうです。

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新作書き始めました、良ければご覧ください。 侯爵次男は家出する~才能がないので全部捨てて冒険者になります~ https://ncode.syosetu.com/n3774ih/
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