潜入!!ロードライト共栄学院ッ!!
「来てしまった……全力で行けば大丈夫、な筈だ」
今俺は、ロードライト共栄学院の校門の前に来ている。
普通に楽しみだし、行きますか。
「《隠伏隠密》」
豪華で真っ白な門を潜り、学院の内部へと入る。
白を基調としてるな~所々近未来っぽいし、何よりデカすぎる、しっかり回ると余裕で一日無くなりそうだ。
時間的にまだ授業中か、ゆっくりとユナさん達を探しますか。
「お~綺麗だなぁ~そして廊下も広い」
四人が両手を広げて歩いても余裕があるくらいの廊下を歩きながら、校内を見回す。
うん、俺の語彙力が無くて上手く表現出来ないけど、何か生活しやすそうだし良いね!
ちょこっと教室見よ。
ササッ ササササッ ジー
「しっかりしてる、生徒が、此処は1のBか、人数は二十くらい、そこら辺は特に変わったこと無いな」
やってんのは数学か、うん余裕で解ける、ま一年だからかもしんねぇけど。
次行こう、教室いっぱいだからじっくり見てたら日が暮れる。
此処は………魔工学室?よく分からんな?災箱の製作室みたいな感じかな?
おぉ~えぇ~?
何か全員が手のひらサイズの水晶みたいのに念送ってるのだが?まあ魔法の術式とかいれてるんだろうけど傍から見たらシュールだし、危ない団体みたい。
次行こうか。
おっ家庭科室だ、何か焼いてる音するし調理実習か?
中を覗く……当たりだな、ダグラスさんが居る。
だからといって声を掛けたりは全くしないがな、中に居る生徒は十人、その内八人は女子だ。
この感じを見ると選択教科なのか?これは。
作っているのは……何肉か分からんがハンバーグだな、後サラダとかスープとか。
美味しそうだ……ん?あの灰色の髪の子…どっかで見たことがあるような?
雰囲気がどっかで会った感じがするんだけど、分かんねぇ……。
後、今ダグラスさんと話してる、女子生徒…多分三年か?明らかに他の生徒より強い。
よし、しっかり見れたし次行こう。
次ィ!……冒険科室かぁ~異世界っぽい。
あっ、ローズさんだ、なるほど~解体の仕方を学んでんのかな?
って!シャルとレプとソラが居る!まあ此処の学生だから不思議ではないのだけど、ローズさんから授業受けてんだ、ならあの手際の良さは納得か。
ふむ、人型の解体とはエグいことするね~ローズさん、いや普通なのか?
居るのは八人か、あの獅子獣人の男子生徒と薄緑色の髪の女子生徒が他より強いな。
お~おぉ~!今内臓出してるよ、流石だな~あれ初見だとマジ吐くんだけどな~エリートなだけあるな。
後なんかローズさん元気じゃね?………あ~解体してるからね、血がいっぱいでテンション上がってんだわ。
次行こう、あの状態は長く見てらんねぇ。
今度はぁ~?戦技場?よく分からんから覗く~
道場みたいな感じか、とっアレはハクソンさんだ、お~斬りかかって~~えー?いや普通、刀は指じゃ止めらんないっすよハクソンさん。
薄紫色の髪の女子生徒が刀でハクソンさんに斬りかかったのだが、見事に人差し指で止めていた。
魔力使ってたし、完全な素手では無いものの凄いな、指導もしっかりしとる。
次は…赤髪の…狼獣人の女子生徒か、俺の中の狼獣人はハクソンさんが基準になってるから判断するのに時間が掛かったぜ。
あの子は手甲、近接型か…燃えたのだが?手甲が物凄い勢いで燃え上がり出して、そのまま駆けて殴りかかる!爆発が凄いな………ま、そうですよね~
爆発が吹き飛ばされるとそこには、腹を押さえて蹲る生徒と腕を組み何事も無かったかのようにその場に佇むハクソンさん、カウンター決めたな、あれは。
次に挑むのは金髪の男子生徒、爽やかなイケメンだな………ん~?これまたどっかで見たことある雰囲気だ、片手直剣で正に騎士の剣って感じの戦い方だ。
素手で受け流されているがな……
ふ~ある程度見れたし、次。
錬金室!これは誰が居るか読めるぞ!ネフィラさんに違いない!
当たり~今は、鉱石の分離?って凄っ!
机に置かれていた、恐らく銀鉱石がネフィラさんが触れた瞬間に石と銀のインゴットに分かれた。
何あれ?超技術過ぎる、異世界半端ないな、俺らの世界の人類の技術を余裕で超えて行く~
生徒の方を見て行く、やっぱ難しいんだな、結構失敗してる。
見た感じ、羊獣人の女子生徒が一番成功してるっぽいな、それでも七割だが。
後思ったんだけど、生徒が作業している机には錬金陣があるのは確認できるのだが、ネフィラさんの机には何も描かれていない、一体どうやって?
注意深くネフィラさんを観察する、ん~いつも通りの白衣だしな~特に変わったことは~ん?手袋?
手袋なんて普段してなかった筈、アレに秘密が………なるほど!鋼の人じゃなくて焔の人方式なのか!
手袋に錬成じゃなかった、錬金陣が描いてあったぜ。
ん~錬金術か~良いんだけど、ネフィラさんと被る上にネフィラさんが作る以上の物作れそうに無いからな、止めよう他のにしよう。
他のとこ見に行こう。
魔験場?何か分からんが名前的にユナさん居そう。
! ! ! ! ! !
何だ?音がしないのに身体に振動だけ響いてくるみたいなこの不思議な感じ。
魔験場の中を覗く、うわ~ブラックホールじゃねぇっすか、あ、消えた。
アレはユナさんの魔法だったな、中はドーム状か、右端にユナさん、左端の方に生徒が居る。
蒼銀髪のどことなくユナさんと似た雰囲気の女子生徒が魔験場の中心まで歩き、ユナさんへと杖を構える。
あの子は誰かというか何処の国の王族か余裕で分かるな、魔道国の王女か、実力は如何に?
黒い球出た、サイズはバレーボールくらいか?特に変わった点はなっ―――
バンッ!!!!!
―――ヤッバ!耳逝かれそうになったのだが?めっちゃ床削れてるし、あ~再生するのね。
ん~魔道国の王族の血統は魔法が得意なのか?魔法だけの勝負なら多分俺は負けるな、練度が違ぇし。
思ったよりもレベルが高いなこの学院、もっと子供の遊びみたいなもんかと思ってたんだがな。
ま、でも王族も来るし、ユナさん達極昌の冒険者達が指導するんだからレベルが高くなるのは必然っちゃ必然か。
カルーさんとシュティレさん探しに他のとこに行こう。
ん?何だ?建物の各所に魔力が流れて?
キーンコーンカーンコーン キーンコーンカーンコーン
異世界でもこのチャイム音は変わらないのね、て、おっとお!?
授業終わったから、生徒が教室から出てくるゥ!当たらないように気を付けよ、幾ら周りから認識されないからって触れられたらバレるからな。
人同士の隙間を縫って移動する。
面倒だな~けど仕方が無いのだ、犯罪者にはなりたくない!
(思ってることとやってることが矛盾しているは、ツッコミ待ちなのかい?)
ありゃ?見てたんですかリュミス様。
(最初から…見てたよ)
エクレア様まで!…ん?俺エクレア様の使徒じゃないですけど何で念話出来てるんですか?
(あ~今エクと一緒にレイのこと見てるんだけど、近くに居たら念話に参加できるんだよね)
へ~便利なんすね~で、具体的にはどこら辺から見てました?
(朝食の時からさ)
てことはほぼ最初からですか、別にだから何って感じなんですけどね。
(あっそうだ…レイ…今度…一緒に…ご飯…食べよ?)
話題が直角に曲がりましたね!ま、いいですよ!寧ろこちらからお願いしたいくらいです!!
エクレア様は料理がとても上手である、これだけでも使徒になった価値あるくらいにね!いや別にリュミス様を蔑ろにしている訳ではなく………だってリュミス様行動でも形でもあんま何かしてくれないもん!
いつもからかってくるばかりなのだ、まあ、それはそれで嬉しいんですけどね!
(じゃあ良いじゃないか)
でもですねぇ、俺が色々と悩んでても助言の一つも無しとは神としてどうなんですか、貴方の大切な使徒が困っているというのに!
(いや、そんなに使徒だとしても人界に干渉しちゃダメなんだよ?それに頼ってこないのは君の方だ!思考の隅でリュミス様は最終手段って考えてるのだって分かってるんだからね?)
うぐっ、まあそうなのですけど、じゃあ、今度の夜はいっぱい頼りますので許してください。
(それでいいんだよ、レイ)
(じゃあ…私は…その間…レイを…甘やかす)
マジすか!今日頑張りまーす!現金で結構!男ならチャンスは逃すんじゃねぇ!
(僕の使徒だからね?あんま勝手されると困るよ?)
(多分…問題無し…力は…与え…無いから)
さて何しよう、人気全然ないとこ来ちゃった。
戻って、他の教室見よっ―――「いやっ!!」
「はぁ~用事が出来ちまった」
『ブックマーク』,『感想』に『いいね』等々して頂けると、大変励みになります!




