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【未完作】盤上遊戯愛好家の異世界言行録  作者: 白亜黒糖
第4章 首狩りと表裏の神
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大聖堂にて、厄災の誕生

どうも!休載期間終了!

活動再開します。

それと7月25日、朝七時ちょいに新作始めます!

まあ、先ずはプロローグだけですが、お楽しみに。



「ふむ、一通り回り終わったし、下行くか」


「そうするニャ!」


 人武装工房を探索した後に更に部屋を回り続けた。

 正直に言って、最初の三つの部屋の複製みたいな部屋ばっかだった為、割愛させてもらう。


「で、この下なんだが、あと二階分ある。んだが、部屋はそれぞれ一個ずつ、一直線の構造になっている」


「迷わなくて済むと言うべきか、引き返せなさそうだと言うべきか迷うとこだね」


「多分後者が正解だろうなぁ」


 全くもって同意だな。

 この地図が完全に正確であると仮定するならば、戦闘する場所は恐らく地下二階、次の階だろう。

 何故なら地下三階は八畳ほどの空間しかないからだ。

 大して地下二階唯一の部屋、大聖堂と名付けられた空間は体育館六つは余裕で入るくらいに広い。

 戦闘を予測して作ったみたいな広さの空間なんだよな。

 誘われている気もして気味が悪い。

 だが、進まぬわけには行かない、ウザったらしいぜ。


「さて、下りんぞ」


『了解だニャ|だよ|です|だぜぇ|でさぁ』



【絶賛降段中】



「扉か……魔道具じゃないな」


 階段を下り切った先には、燭台状の魔道具に照らされた一つの両開き戸の扉があるのみ。


「中には、人間?の反応一つだけニャ」


 何で分かる?シトラス意外と謎多いよな。


「私たちを待っていたのでしょうか?」


「そうとも考えられますねぇ」


 考えていても時間の無駄、これ以上の情報は得られないからだ。


「考えても仕方ねぇよ、お前ら仮面外すなよ」


「分かってるニャ」


「じゃ、気を強く保て……入るぞ《破黒死雷撃(ハコクシライゲキ)》ッ!!お邪魔しまーす!!」


 黒死雷纏う右足を振り上げ、扉を木っ端微塵にしながら蹴り開ける。

 

「……チッ、想定内だが、悪めだな」


「どうい――「ようこそ」――誰ニャッ!!」


 大聖堂を見回した瞬間、中央に存在する"ソレ"に気を向けていると、何処からともなく声が聞こえてきた。

 微かにだが、聞き覚えのある声、やはりアイツが使徒か。

 顔は覚えて無いし姿も覚えてない、特徴的な髪しか覚えていなかったんだが、聞くと判断出来るな。

 俺の脳は想像以上に優秀らしい。


「よう、何日かぶりだな。クソ女」


「クソと呼ばれる程のことをした覚えはありませんが?」


 数m離れた正面の空間が揺らめき、そこから毛先だけが白い黒髪の髑髏の仮面を着けた女が現れる。


「いけしゃあしゃあと、よく言うぜ。こっちは脳をやられかけたんだ、死んで償ってもらぜ?」


「これはこれは、中々に野蛮なことで」


 そういえば、ベティア達の声が聞こえないが、どうした?

 俺は、振り返る、そこには、


「……成程、引き摺り込まれたのは俺か」


 誰一人として後ろに居らず、序でに入って来た筈の扉も無い。

 アリス、レン、


<はいはい、私は居ますよ>


<報告、私も居ます、マスター>


 なら問題無し。


「一体いつの間に、とか聞きたいことはあるが、一つ聞いても良いか?」


「ええ、いいですよ」


「あの"巨大なガラスの釜"のようなものは何だ?」


 この空間の中央に存在する、入って来た時から異様な存在感を放っていた"ソレ"について俺は女に問うた。

 見た目は言ったそのまま、馬鹿デカい釜の形をしたガラスの容器。

 それだけならいいんだが、中に入ってるもんがな……予想はしていたが、気持ち悪すぎる。

 血壊霊液が内部を満たし、更に大量の"頭蓋骨"が入っている、そして何故か火も掛かっていな筈なのに内容物が対流している。

 ……成程、首狩りに首を持って行かせたのはそういうことか。


「我らが"血霊"が生まれる為のものですよ」


「やっぱアレが"贄"って訳か」


「おや、貴方はアレが何かご存じで?」


「概要くらいはな」


 あそこまで準備されてるなら、簡単に解るよ、俺ならな。

 で、この状況で最悪なのが、この女が居るってことだ。

 血霊が生まれるには核がとなる人間が必要だ……それが、恐らくこの女。

 ならさ、やることは一つしか無いよな?

 アリス。


<《時間加速(クロックアップ)()超時間圧縮ハイパーアクセラレート》>


 ()られる前に()る。


「《空間(エリ)――ぐあっ!?」


 収納から即座に取り出した灰塵剣(グラム)で女を破壊しようとした瞬間、右側から凄まじい衝撃を受けて吹き飛ばされる。

 何が、起こった?


「いやぁ~困るよ。そういうことされちゃさぁ」


「だれだ、テメェ」


 俺のいた場所に、女とは別の奴がいた。

 長身の、真っ赤な全身を覆うローブを着た、恐らくは男。

 転移とは違う、さっきの攻撃には予兆が無かった。

 居たけど、俺が気付かなかった、ってとこか。

 認識操作だな。

 

「神であるボク対してその態度、不敬だよ」


「てことは、お前が表裏堕神か」


 ダルい、初っ端な出てくんなよ。

 これは血霊が生まれるな、この強さの相手に二対一は抜け切れねぇ。

 だから、こっちの頭数を戻す。

 別に俺は、一人隔離されてた訳じゃ無かったんだよ。

 相手方の能力は認識操作、そこから導きだされる答えは簡単。


「《死隠堺(デイドリア)》」


――《弾丸性質変化(バレットチェンジ)()現実改変(オントキネティック)》,《廃れや影響(ティリア・インパクト)》」


 《死隠堺》で空間を影響かに置いてから破壊しようと思ったら、最近聞き慣れた声と共に無数の銃声が響く。


「隔離認識を破ったか。やっぱり君たちが『禍ツ首刈リ』を壊してくれた厄介どもだね?」


「ああ、間違いないぜ、クソ神」


「ブラック助かったニャ、あの死の気配がなきゃ、種に気付けニャかったニャ」


「あ~うん、そうだな」


 そんなつもりは無かったんだがな……。

 まあ、結果オーライというやつだ。

 ファシキュリアさん達も戻ってきたし、数的有利は取れた。

 けど、それだけで勝てる程甘くないのは承知している。


「お前ら、あの女を……しまった」


「ああ、もう準備は整ってるのさ」


「どういうことでさぁ?」


 マジでゴミ。

 堕神に気を取られたせいで、あの女が居ない。

 ……あそこか、血霊が生まれるな。

 女が居たのは、ガラスの釜の縁だ。


「ああ我が神よ、この命、貴方様の為に」


「《空間破壊(エリア)》ッ!!」


 女が釜の中へと飛び込んだ。

 何とか防ごうと灰塵剣で釜の破壊を試みる。


「《表裏反転(リバーシア)》無駄だよ、もう遅い」


「クソがっ!」


 空間に入った亀裂は何故か俺の意思に反して、釜を避けるように広がり、攻撃は不発に終わる。

 どんな仕組みだ?表裏の権能って何なんだ?


「嫌な予感がするね」


「君たちはもう終わりだよ。血霊の誕生の場に居れた栄誉を噛み締めて死んでくれ」


「寝言は寝てから言え、クソ神が」


ピシッ


 突然、ガラスの釜に罅が入る。

 中の液体が紫色に変色して暗光を放つ。

 はぁ、マジで頑張れよ、ブルドアたち。


「さあ、厄災の誕生だ、世界よ祝え!」


 釜が砕け散る。

 そして内部に満たされていた血壊霊液が大聖堂の床に広がる。

 ……認識の崩壊が起こらない、機能が無くなってるな、贄としての機能を果たしたようだ。


[……]


「なんですか、アレ……」


「気味が悪ぃ……化け物だなぁ」


「ああっ!美しい!あのゴミのような彼女が、此処までになるとは、正に奇跡だよ!」


 狂ってんな、あの化け物の何処が美しいのか。

 赤紫色の液体が無理矢理人型に、固めたような生物とも思えないナニカ。

 けれども、あの女の特徴的な毛先だけ白い黒髪はそのまま、不自然に人間っぽさが残ってるから余計に気持ち悪い。


「さあ、この杖を使って、この国を壊しに行こう!」


「その杖は……」


 堕神が、何処か見覚えのある杖を取り出して、血霊へと渡した。

 あの装飾は、


「人理武装……嫌な予感が良く当たる日だぜ」


 黒く細長い十字架のような杖。

 アイシアの神眼の十字架と装飾の感じが完全に同じだ。

 

「シトラス、お前ら、あの女…血霊はお前らに任せた。絶対に殺せ、命を懸けて殺せ、死んでも俺が生き返らせてやるからよ。この空間の外に、あいつが出たらアリスベルはほぼ確実に崩壊する」


「それほどかい、全く重役を任せてくれる」


「その間にブラックは何をするんだぁ?」


 んなこと聞かなくても分かるだろ。


「あの男の方を殺しにかかる。お前らには荷が重すぎるからな」


「頼んだニャ、あいつヤバイニャ」


「言われなくてもだよ……アリス」


――はい、マスター」


 血霊の件では、出し抜かれたからな、逃がしはしねぇぞ、クソ神。



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