表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

5/7

持っている資格:一級魔術師 趣味・特技:特になし

話の切れ目が決まらない時はとりあえず投稿しようの会。

規格外の大きさのスライムと、その触手に囚われた子供二人。ようやく迷子を見つけたと思ったら、予想以上に危険な状況だ。


元々この世界のスライムは「雑魚モンスター」ではない。水分が魔力で変容した軟体の体が、衝撃を軽減してしまうからだ。


逆に一度捕まってしまうと、脱け出すのは難しい。人の背丈の半分ほどの大きさの個体でも、一度マウントポジションを取られればアウト。


誰かに助けて貰えるまで、じわじわと魔力・生命力を吸い取られることになる。知性が低いため狙ってはこないが、窒息死する危険もある。


それが、水路と通路を塞ぐほどの大きさだ。地上にいたらちょっとした小屋くらいの大きさだろうか。


地下とはいえ、市街地に居ていいレベルの魔物ではない。冒険者か衛兵の応援を呼ぶべき場面だ。


ただ、子供たちが消えたのは昨日。かなり長い時間捕まっていて、今は意識を失っている様子だ。


おそらくもう相当に生命力を吸い取られてしまっている。地上に戻って助けを呼ぶ猶予は、ないかもしれない。


ただ、スライムは魔法攻撃には弱い。特に水属性と対立する火属性の魔術を受けると形を保っていられなくなる。


魔術師と僧侶の二人という偏った構成の僕らには、悪くない相手と言える。ならば。


「先手を取って、大規模な魔法をぶっ放す!」


「レインさん! 先に二人を!」


「分かってる。まずは……」


手短に会話しながら、僕は魔術を組み上げていく。狙いは、二人を抱えている触手の根元。


脇にある水路から水を汲み上げ、手元で成形していく。薄い半月状の水の刃を作り上げ、触手の根元に向けたまま、一息で僕の背丈くらいの高さに大きくする。


「食らえ!」


放った水の刃は、スライムの軟体をすっぱりと切り裂いた。よく研いだ包丁でタコを切ったように、触手がぼとぼとと地面に落ちる。抱えられていた二人の子供も一緒に落ちていく。


「メグ!」


僕が声を掛ける、それよりも早くマーガレットは走り出していた。僕も遅れて敵に走り寄りながら、本命の火の魔術を準備する。


スライムは僕らを「獲物」ではなく「敵」と認識したようで、その赤黒い体をぐにゃぐにゃと激しく動かし始めた。

もし発声器官があったなら、大音量で吠えている所だろうか。


そして、上部にある無数の目玉のような部位が、明らかに僕らの方を向いた。大きさだけでなく、体の作りも特異な個体らしい。


ただ、さっきの攻撃がさほどダメージになっていないことから、属性は水のままと判断した僕は、小さな鍋ほどの大きさの火球を手元に出現させる。


ただし、魔力は見た目の何倍もの量を込めて。向こうもそれに気づいたのか、二人に向いていた目玉が僕一人に集中する。僕の狙い通りに。


奥の通路にちらりと目を向けると、マーガレットは二人の所までもうたどり着いていた。


作戦の打ち合わせはしていない。それでも彼女が走り出した時点で、お互いにやる事は決まっている。


痺れを切らしたスライムが残った触手を一斉にこちらに伸ばしてくる。僕はそれを避けずに、迎え撃つ形で火球を放った。


火球は僕の手元を離れた瞬間から、込めた魔力を解き放って一気に膨張する。


上下左右に広がって向かってくる触手とぶつかり、そのことごとくを焼き尽くして、なおも勢いは衰えず。


火球はそのままスライムの本体に当たり、次の瞬間激しく爆発した。

魔法を文で表すってこんなに難しいのか……(戦慄

もう少しでシリアス終わります!!本当です信じてください!!


評価・コメント頂けると大変嬉しいです!ブックマークも良ければお願いします!

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ