一章 『冷え性お断り』 第二話
第二話 はじまりはじまり
二人は玄関で靴に履き替え、六年生の中で一番最初に校内から飛び出た。他学年の生徒はもう帰ったらしく、校庭には誰もいなかった。
「いっちばーん!!」
凪が嬉しそうにブランコを支える鉄の支柱にタッチする。少しして、橘花もやってくるが凪より体力がないせいか疲れたようにしゃがみ込んだ。運動が苦手な橘花が運動が得意な凪に勝てるわけがない、とは橘花自身もわかってはいたがここまで酷いとは思っていなかった。
「な、…ッぎ、ちゃん…は、はやい、ね…すごく…」
「うん!50メートル走8秒だったの!」
「8びょ…凄いね…」
自身の記録を思い出し、若干凪に恐怖を覚えつつ橘花は息を整え立ち上がり凪に向かって手を出す。凪は一瞬キョトンとするがすぐに思い出し橘花の手を握った。
「おーす、さっきぶり」
するとやはりと言うべきなのか、逢魔が橘花の隣に向かってふわふわと浮かんでやって来た。
「さっきじゃないー!何時間も前だよ!」
「俺みたいなおっさんからしたらついさっきの出来事だっての」
「おっさん!」
「そーだよ、幽霊だかんな」
「あはは…えっと、その…昨日の約束なんだけど…」
橘花は出来ることなら逢魔に「ダメ」と言って欲しかったが残念なことに逢魔の答えは「おう、覚えてる、行くべぇか?」というものだった。
「…やっぱり、そうだよね…うぅ…凪ちゃん、本当に大丈夫かなぁ…」
「大丈夫だよ!あ、きょーね!遅くなったらダメなの!えーと、五時まで!」
「あ、うん…」
「あいよ、行くかぁ」
二人は逢魔の後を追いつつ帰路についた。
昨日と同じように、商店街まで来ると凪は逢魔に話しかけた。本人としては小さな声で話しかけているようだったが、性格なのか癖なのかあまり声のボリュームは変わっていなかった。
「ねーねー、おーまさん!」
「逢魔な、あんじゃい」
「妖怪って何処に住んでるの?」
「凪ちゃん、声大きいよ…」
凪は橘花に注意され、囁くような言い方で「何処に住んでるのー」と言い直した。橘花は苦笑しつつ逢魔を見た。目の前の幽霊は夕方の茜色に晒され薄い身体が余計に薄く見える。橘花も今は凪もだろう、彼が人ならざる者ということを改めて認識した。そんな二人に気が付かず逢魔はしばらく考えていたようで、少ししてから二人の方に視線を寄越し、ニヤリと笑った。
「俺みたいな人外連中は人間の住んでるとこ以外で住んでんだよ、例えばそこの細道を進んだとこ…とかな」
逢魔はそう言い細道を指を指す。すると、確かに指された方には暗くジメジメとした細道がぼんやりと見えた。橘花にはそれが大きな生き物が真っ黒な口を開けて、自分たちを待っているように見えた。しかし凪は臆することなく細道に直進しようとする。だが止まったままの橘花の手が離れたと同時に先程まで目の前にあった細道は姿を消し、目の前に灰色のコンクリートの壁が広がった。
「あれ?なんで??」
凪がコンクリートを何度も叩くが先程のような細道は現れず、納得がいかない凪は橘花の手を無理やり握り、逢魔を少しむくれた様子で見た。話と違う、と言いたげだった。
「話は最後まで聞こうな、凪?人外が通る場所さぁ普通の人間が見える訳ねぇべや、お前さんみたいな霊感なしなら尚更な」
「なんでー!妖怪がいるとこ行きたい!」
「凪ちゃん危ないよ」
「なんで?危ないくないよ!行こ!」
「えぇー…」
凪が橘花の手を引っ張って先程凪が単独で向かおうとした細道に入ろうとする。橘花は止めることが出来ずにズルズルと一緒に細道に進んだ。逢魔はそんな二人の後を追う。三人が細道の奥に向かっていくと、突然喧しい声や音が耳に入ってきた。
「おー、良かったな橘花、凪。お前さんたちの望んだ人外連中が住む通りに来れたぞぉ」
逢魔がのんびりとした口調でそう言い、今にも走り出しそうな凪の頭を掴んだ。
「うわっ!?」
「逢魔さんなんで凪ちゃんに触れるの!?まだ暗くなってないよ!?」
珍しく大きい声を出した橘花の疑問に、逢魔は薄く笑って答えた。
「此処は人が立ち入ることは出来ない人外の区域、そんなとこは俺みたいな幽霊や魔のモノ、神さんが人のように実体を持つことが出来る、だから此処なら何時でもお前さんたちの手を掴んで止められるんだぁよ」
逢魔がそう言うと、二人の前に手を出した。凪は躊躇することなくその手を握る。橘花も同じようにしようとするが、先程の人ならざる者という認識が邪魔をして掴もうとする手を止めさせる。
「…まぁ、本当は握らんでもいいけどこの人外の多さだからなぁ、迷子になられても困るし橘花も握っとけ」
橘花は辺りを見回す。確かに人ではない見た目のモノが多い。むしろ人の姿をしたモノが居ないように見える。橘花は逢魔の手を取り、しっかりと握った。
「ここで迷子になったら…多分、帰れないよね…」
「良くて俺がみっける、悪くて神隠しだんべぇな」
「ひぇ…」
「神隠し!神隠しされるの!?」
凪は嬉しそうに、興味津々といった様子で逢魔を見上げた。
「神さんに気に入られたらな、おっかねぇーぞー?」
「会いたい!」
「良かねぇけどまぁ時の運だぁ、地道に待ってろい、さーて…」
逢魔は二人の手を引き、通りを歩き出す。通りは活気があるのに明かりが少なく、また色々なところで街路灯がバチバチと、音を立てて点いたり消えたりを繰り返している。そして。
「街路灯から…なにか出てきてる…」
橘花の呟くような声に凪は瞬時に反応し、街路灯を見た。確かになにかがいた。“ソレ”は街路灯の下から這い出でるように通りに溢れ出し、ゆっくりとなにかの形をとっていく。そして、“ソレ”はのんびりとした声で三人に話しかけてきた。
「おんやぁ、桜の方じゃぁないですか、今日は…こりゃまた珍しい、人の子と一緒ですかぁ?迷子で?」
「どーも、ぬりかべさん、この子らぁ花子さんとこの学び舎の子だぁよぉ、今日は通りの見学に来てんだァ」
ぬりかべと言われた“ソレ”は再び形を変え、先程凪が叩いた壁のようになっていった。だが、頭であろう部分は崩れており中の格子状に編まれた竹と藁が風に吹かれて揺れていた。
「この姿ならぁ、ぬりかべとわかるでしょぉ?」
「多分、二人ともぬりかべは知ってんべぇか?」
「えっと…名前は知ってるよ」
「知ってる!通せんぼする妖怪でしょ?」
「いんやぁ、こんな幼い子にも知られてるたぁ、嬉しい限りで!そうだ、なんなら奢りやしょうか?」
「そいつぁは助かる、これから雪女のとこ連れてってから帰そうと思ってたんだ」
ぬりかべと逢魔の会話を聞き、凪は逢魔と繋いでいた手を痛いぐらい強く握った。橘花が止めようとするが、逢魔は呆れたような顔をしつつ笑うだけだった。
「雪女!雪女いるの!?すごい!会いたい!」
「な、凪ちゃん、強く握りすぎだよ」
「ぁ、おーまさんごめん」
「俺ぁ幽霊だから痛かねぇよ」
「儂のような妖は痛いのは苦手なんですよぉ、こういう時は桜の方が羨ましいですなぁ」
四人はそんなことを言いながら話に出た雪女の所に向かって歩き出した。
通りに面した古いお店には青い暖簾が掛かっており、営業していることがわかる。逢魔は暖簾をくぐり、二人を先に進ませる。二人が扉の前に立つと少し古くなった和紙が貼ってあり、そこには『冷え性お断り』と書いてあった。
「二人は大丈夫だべや」
逢魔はそういい扉を開けた。二人がお店の中に入ると中には白と水色の着物を来た黒髪の女性がカウンターの奥に座っていた。
「あら、いらっしゃい、…あれ、人間?ちょっと桜の、何連れてきてんのよ」
「ただの案内だってぇの、少し見たら帰すよ」
「まったく…こんばんは、えっと…お名前は何ていうのかしら」
「凪だよ!おねぇさんが雪女?」
「たしかにあたしは雪女だけどさん、をつけるのよ?初めてあった人にはさんをつけなさいな、礼儀よくね?」
「こ、こんばんは…橘花です…」
「あら、橘花ちゃんは礼儀ができてるわね、桜のが連れてきたのに」
「おう、どういう意味だぁ」
「そのままの意味よ、凪ちゃん、橘花ちゃんよろしくね」
凪は橘花のほうを見て可笑しそうに笑った。雪女は不思議そうにし、逢魔は自分が言おうか迷っているようだった。橘花は苦笑しつつ言いづらかったのか小声で囁くように伝えた。
「あの…俺、男です」
「え…あ、ごめんなさいね、可愛らしい名前だったから…」
「いえ…」
橘花は雪女から視線を外した。雪女はどうしたものかと考えた、が特別いい案は浮かばず自己紹介をすることにした。
「私は雪女、名前はないけどみんなからは店主とか呼ばれてるわ」
「雪女さんにも名前ないのー?」
凪が不思議そうに聞くと雪女はそうよ、と言い奥の氷でできた冷蔵庫のようなものを開けた。橘花は振り返り、勝手にコンロを使い湯を張った鍋に酒を浸していたぬりかべに声をかける。
「ぬりかべさん名前ある?」
雪女はコップを二つだし、オレンジジュースを注いで逢魔に渡した。逢魔はそれを受け取り橘花と凪に渡し自分もぬりかべと同じように鍋に酒を浸した。
「いえいえ、ありませんよ、儂らのような魔のモノで名があるのはそれだけ有名だったりしないといけねぇんですよ」
凪はぬりかべのほうを見て、顔を輝かせた。新しく入ってくる人外の情報が嬉しいのだろう。凪はそういったオカルト話が好きなのだ。橘花は昨日今日でそれを強く感じた。
「へー!有名な妖怪って河童とか?」
「河童さんはおりますよ、そこの小川に」
「え」
橘花が驚いていると凪は見てこようとする、が雪女が渡したアイスに夢中になり河童の安全は守られた。もしも凪が遭遇すれば確実に川から引きずり出され河童の皿が乾いてしまうだろう。
「あとは名のある川の主、大妖怪と言われる鬼、もしくは有名な人間に退治された者たち、か」
「昔あった映画みたいだねぇー」
「あぁ、今日からお前は千だよ!、のやつな」
「あの映画の監督さんよく知ってるよねぇ」
「ですなぁ」
「え、あるの?温泉…」
「神様優待券ってのがあって、それがないと入れないんだぁよ」
橘花は苦笑し、先ほど聞いた神様優待券をオウム返しした。
「神様の話はいいべ、面倒くさいし」
逢魔は鍋から酒を出し、熱燗を飲み始める。それを見ていた凪が物珍しい熱燗に興味が向いたのかコンロに近づこうとして橘花と雪女に止められた。
「あのねぇ、桜の!ここで酒飲まないで、子供がいるのよ」
「飲み屋が何言ってんだ…」
橘花は凪の手を握り、遠くに離れないようにした。
「まったく…いい、橘花くん、凪ちゃん、こんなダメ幽霊になっちゃだめよ?」
「まず幽霊にならんべ…」
人間二人はそれからしばらくの間、雪女の伝承やぬりかべの強度を試しつつ遊んで過ごした。
しばらくして、逢魔は椅子から立ち上がりはしゃいでいる凪に声をかける。橘花は立ち上がった時点で逢魔に気が付いたため、声をかけるまでにはならなかった。
「凪」
逢魔の声に凪は雪女から視線を外して振り返った。
「そろそろ帰んべや、お前さん五時までだべ?」
「あ…」
橘花はお店の時計を確認し、時刻が十六時四十八分になっていることに気が付いた。
「うぅ…あともう少しだけ!」
「だーめ、今から通りと通学路歩いたらギリギリだべや?」
「…橘花くーん」
「だめだよ凪ちゃん、帰ろう?」
「わかったぁ…雪女さん、ぬりかべさん、ばいばぁい…」
凪のテンションが下がったことに雪女は気が付き、困ったように笑った。
「もう、仕方ないわねぇ」
雪女はそういい、着物の裾口をまくり片手から真っ白な雪を溢れさせる。それを見た凪がすぐさま反応する。
「わぁぁぁ!雪!」
「今度はこの雪で氷つくっておいしい冷えたリンゴジュースあげるから今日は帰りなさい?あんまり遅くなったらお母さんに心配されるわよ?」
「リンゴ!わかった!また来るね!」
凪は嬉しそうに頷き、橘花のほうに向かってきて二人は手を繋いで扉を開けた。
「そんじゃ送ってくる、世話んなったな」
「ツケておいてあげるから早くいってきなさい、橘花くん、またね」
「うん、またね雪女さん、ぬりかべさん」
橘花も嬉しそうに頷き、三人は通りを歩き始めた。
「…はぁ、びっくりした」
手を振って見送っていたぬりかべの隣を雪女は通り過ぎ小さくため息をついた。カウンターの奥に置いてある氷でできた椅子を引きずって持ってきてゆっくりと腰かけた。ぬりかべは顔が少し赤くなった雪女を労わるため、コンロの火を消した。火が苦手な雪女に人間の体温、特に子供の体温は猛毒でしかなかった。それでも嫌な顔一つしなかったのはこの雪女が子供好きという理由があった。
「突然人間が来ましたもんねぇ、女将さんお疲れ様でございやした」
「えぇ…それにしても桜の、逢魔さんって呼ばれてたわね」
「ですねぇ、河童の旦那に話してみやしょうか?」
「面白そうね、ふふふ、まぁ、河童が先に来たらだけどね」
二人はどちらが先にやってくるか、戻ってくるかを賭けはじめ結果その五分後に河童が来店し勝者はぬりかべとなった。
通りを歩いている橘花は、何気なく空を見上げた。まだ六年生になって一か月、五月の空にしてはもう暗くなってきている。
「…もう暗いね」
「ここはずっとこんなもんだ」
凪は逢魔を見上げ、不思議そうにした。
「ここってこの通り?」
「んだ、この通りと向こうじゃ…ってわからんか、通りとお前さんたちがいつもいる場所では空の色がずっと違うんよ」
「へー…」
「そう、なんだ?」
明らかにわかってない二人の様子に逢魔は苦笑し、細かく説明をはじめた。
「この通りは陰界って呼ばれるとこなんだぁよ、逆の存在の陽界はお前さんたち人間が生活してる方、と言ってもそういう言い方するのは神様ぐらいだから、だーいたいはあっちとこっちって言い方するけどな…って、あっちとこっちの説明は昨日したべや」
橘花と凪はその説明を聞き昨日確かに説明されたのを思い出した。朝からの出来事で忘れていたと謝罪すると逢魔は「まぁ、しゃあないか」と笑った。ほっとしたのも束の間、橘花は本当に此処にいていいのかと心配になってくる。
「あの…逢魔さん、俺たち…此処にいても」
「だぁいじょうぶ、それこそ名のあるやつらに会わなきゃな」
橘花の言葉を察した逢魔はそういい、辺りを一瞬目で確認する。どいつもこいつも顔馴染み。有名な、正確には名のある者たち、神様はいないようだった。
「…早く、帰ろうか」
静かな声に、橘花と凪は周りの音が遠ざかるように感じた。ここは自分たちがいてはいけない場所だと認識したせいだろう。三人は足早に先程の細道を目指す。が、その時後ろから声が聞こえた。
「待って」
橘花は振り返る。逢魔に手を握られているせいと、通りを歩く者たちでしっかりとは確認できない。だが、確かに聞こえた。橘花は声を返そうとするが、それは叶わずいつまでも後ろを向いているわけにもいかないと思い声に返すのを諦めた。
「(誰だろ…)」
「どうしたの、橘花くん?」
凪が逢魔越しに話しかけてくる。
「え、あ…なんでもないよ」
心配をかけないように笑顔を返すが、凪は少しむくれる。
「なんでもなくない!橘花くん顔青いもん!」
「え」
橘花は握られていない手で自分の頬に触れた。先ほど雪女の店にいた時よりも冷たい。
「…気に当てられたんか」
「気?」
「いわゆる、妖気ってやつだぁな、…いかんな、運がない」
逢魔はそういい、近くにあった少し古ぼけた椅子に近づき、二人を座らせ目線が合うようにしゃがんだ。
「今から走るから絶対に前見んな、目を開けんな」
逢魔の真剣な声に橘花は理由を聞く前に頷く。凪はすぐさま「なんで?」と聞いた。逢魔は少し焦ったように言った。
「今から気の強い連中が来んだと思う、橘花はそれに当てられたんだべ、人間に優しい連中とは限らんから走って帰る。凪、橘花のために頼む」
橘花のため。そう言われ凪は納得も理解もできていないが頷いた。友達のため、と言われると凪は素直になる。今日の朝、教室で起きたことを見ていた逢魔としてはそこは凪の美点だと理解していた。
「よっしゃ、走んべ」
逢魔は二人を立たせ、手を差し出す。二人は躊躇せず手を繋いだ。そこから三人は走り出し、声をかけられることもなく細道の前まで戻ってこれた。目を瞑ったままの二人には着いたかどうかはわからなかったが、逢魔の「着いた」という声で安心し、目を開けそうになる。
「そこにいるのは人間か?」
そう聞こえた。二人は声に驚き息を止めた。先ほどの逢魔の焦った様子からも今が危険な状況と理解していたからだろう。
「あー…いや、幽霊だぁよ、俺も、こいつらも」
逢魔の声だ。何とか誤魔化そうとしているのだろう。凪が声を出そうか考えるが逢魔が手を強く握ったため、黙ることにした。
「なんだ、そうか、いやはや難癖をつけたようだ、許せ許せ」
「いんやぁ、大丈夫ですよ、よくあることなんで…そんでは」
逢魔はそういい、二人の手を握ったまま細道を進む。すると、あの喧騒は消えていき人の往来や声が聞こえるようになってくる。
「すまんな、俺はもう触れん」
その声と同時に握っていたはずの逢魔の手がするりと抜けた。珍しいことに橘花の手からも抜けていった。
「ちーっとばかし離れすぎた…すまんな」
そう言い、逢魔の姿は完全に消えてしまう。辺りを見渡すが、冗談ではないようだった。
「おーまさん…消えちゃった」
「…明日、また会えるかな」
「…さがそ!明日お休みだからあたしずっと時間ある!」
「俺も大丈夫…だと思う、でもわかんないから、あとで電話してもいい?」
「うん!」
凪の返事に橘花は微笑み、逢魔の姿を探しつつ二人は帰路に着いた。
みやした なぎ
宮下 凪
小学六年生の女の子。活発、元気ハツラツな一般的に見える猪突猛進なパワー系自由人な子供。
人の話は聞くが納得していなければ素直に思ったことを言ってしまう素直すぎる性格のため、好き嫌いがはっきりとでてしまう。そのせいかいじめられることはなかったが遠巻きにされることが多かった(本人は気にしていない)。
母からは凪らしさを尊重しつつも女の子らしくなってほしい気持ちもあり、服装は可愛らしいものを選んでいるが、本人が着るかは別となっている。黙ると突然美人になるため母は歯がゆく、もったいないと感じているが本人に気持ちが届いたことはなく、凪の全勝中である。
読んでいただき誠にありがとうございます。
早いもので12月になってしまいました。早すぎて若干恐怖を感じております。
小説を書いている最中、寒いと感じてひざ掛けを取りに行きましたらエアコンが付いておりませんでした。そりゃ寒いわ。皆様もそんなエアコンと風邪にお気を付けください。
Twitterにて様々な報告をしておりますのでよろしければフォローのほどをよろしくお願いいたします。@senkoku_so_saku